避難者への支援を打ち切る冷たい政府
中日新聞長野版(6月30日)に、福島原発からの自主避難者としてインタビューを受けた草野麻理子さん(県労組会議書記)の記事が掲載されました。原発事故から11年以上が経過し、政府・東京電力は避難者に対しての支援を次々と打ち切っています。原発事故は全く収束していません。参院選では、原発問題も大きな争点の一つ。避難当事者として発言する草野さんの記事を紹介します。
杉尾秀哉氏が市民と野党の統一候補に
信州市民連合の共同代表7人は5月4日、立憲民主党、日本共産党、社会民主党の県事務所(立憲は杉尾秀哉選挙事務所)を訪問し、各県組織代表と政策協定書への署名を取り交わしました。杉尾秀哉氏には、政策要望書を提出、杉尾氏は「政策要望を尊重し、当選後には国政に反映する」と回答しました。
これにより、杉尾秀哉氏は、信州市民連合推薦候補、市民と野党の統一候補となりました。
信州市民連合は、5月7日(土)14時から長野市・ホテル信濃路で、杉尾秀哉氏、3野党代表などが参加するキックオフ集会を開きます。誰でもが自由に参加できる集会です。ぜひお誘い合ってご参加ください。
「ミャンマー民主化を支援する信州の会」がニュース第3号を発行
ミャンマー民主化を支援する信州の会はこのたび、この間の活動をまとめたニュース第3号を発行しました。ニュースには、1月に長野市で開いたシンポジウムで、ミャンマーに居住する日本人、新町智哉さんの現地報告、ミャンマー人の発言などが掲載されています。また、2月1日、国軍クーデターからちょうど1年の日に実施した長野駅前でのスタンディング行動の様子や、県議会や市町村議会での国あて意見書の採択状況、募金していいただいた方のご意見・ご感想なども。民主化を戦うミャンマーの人々を支援するクラウドファンディングやミャンマーカレー(チェッターヒン)購入の呼びかけも載せています。下記のニュースをクリックしてお読みいただければ幸いです。
ミャンマーを忘れない!
4月23日 長野駅前でスタンディングを実施
反戦の意思示すプラカードを持って参加しよう!
2月24日にロシアがウクライナに軍事侵攻を開始してからまもなく2カ月を迎えます。
ロシア軍の攻撃によりウクライナ国内で民間人の死亡者が数千人規模で積みあがってきています。いかなる理由があったとしても、罪のない市民を虐殺する行為は断じて認めるわけにはいきません。ロシアはウクライナへの軍事侵攻を直ちに中止、即時停戦し、国際社会と対話を始めるべきです。
一方、NATO諸国もウクライナへの兵器・武器の供与などを強めていますが、戦闘を激化させ犠牲者をさらに生み、戦争を長引かせるだけです。NATOは対話による解決を模索するべきです。また、自民党や維新の会などがこの機に乗じて、核兵器の「共有」や敵基地攻撃能力の保有、緊急事態を想定した憲法改悪論議の強行など、「火事場泥棒」的な対応を取っていることにも強く抗議します。
戦争をさせない1000人委員会や県護憲連合、県原水禁などは、ロシアの軍事侵攻から2カ月となる4月23日、反戦平和の意思を示す長野駅前でのスタンディング行動を計画しました。九条の会や県労連などとの共闘の行動です。
誰でも気軽に参加できる行動です。プラカードに平和を求める思いを書き込んで集まりましょう!
◆と き 4月23日(土) 13時~13時45分
◆ところ JR長野駅 長野東急REIホテル前
◆主 催 6団体共闘(戦争をさせない1000人委員会/県護憲連合/県労組会議/九条の会/県憲法会議/県労連)
◆内 容 ・ロシアの軍事侵攻に抗議し、即時停戦を求めるスタンディング/ハンドスピーカーによるアピール
3月24日、侵攻1カ月にも長野駅前で50人がスタンディング
ロシアのウクライナ侵攻から1カ月にあたる3月24日にも、長野駅前で約50人がロシア軍のウクライナからの撤退、即時停戦を訴えるスタンディングを実施して、道行く人々にアピールしました。
アピールには、松澤佳子さん(県護憲連合代表委員)、山田和敏さん(県労組会議事務局次長/自治労)がマイクを持って訴えました。
以下は、お二人のアピール内容(要旨)です。
「参院議長の戦闘を称賛する発言に背筋が寒くなった」
松 澤 佳 子 さん (県護憲連合代表委員)
ロシアのウクライナ侵攻から1か月、子どもや女性、多くの市民が犠牲になっている。昨日(3月23日)、国会でウクライナのゼレンスキー大統領が演説した。ウクライナの市民が厳しい状況に置かれていることを話されてたが山東昭子参議院議長が「 多くの人々が命を顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見し、その勇気に感動した」と発言したことに背筋が寒くなった。日本は第2次世界大戦でアジアの国々に侵略し、その深い反省から憲法9条で「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれ放棄する」と定めた。一刻も早い停戦を求めて平和外交をすすめるべき。また、ウクライナの原発が危険な状況に置かれていること、住み慣れたふるさとに戻りたい気持ちも訴えていた。東電福島原発事故を経験した日本だからこそ、みんなでいかなる戦争にも反対の声をあげていこう。
「暮らしや文化、住む人の思い出も奪う戦争に改めて激しい憤り」
山 田 和 敏 さん (県労組会議事務局次長/自治労)
連日、メディアではロシア軍により破壊されるウクライナの町の様子や、戦争から逃れる人、傷を負う人の姿が報じられている。そうした映像を見るたびに、心が重くなり、この1ヵ月、どうしても明るい気持ちになりきれない、塞ぎこんでしまうような気分になっている。ロシア軍の攻撃はやむことなく、港湾都市のマリウポリでは避難所となっていた劇場が攻撃された。首都・キエフでは大型のショッピングモールが標的となりミサイル攻撃で無残に破壊された。爆撃を受けた劇場もショッピングモールも、きっと町のシンボルのような場所だったのだと思う。そこでたくさんの人が家族や恋人、友人、職場の仲間などと一緒に楽しい時間を過ごしていた場所であったと思う。長い時間をかけ、そこで暮らす人や働く人が作り上げてきた町の暮らしや文化、そこに住む人の思い出も破壊し、奪う戦争に改めて激しい憤りを感じている。1ヵ月前までは、まさか、この21世紀に他の国を武力で侵略するようなことがまかり通るとは思っていなかった。国際社会は二度の世界大戦を経て、戦争の違法化を進め、大国による一方的な侵略を許さない方向に進んできたのに、プーチン大統領はその歴史の流れを100年・200年逆行させてしまった。プーチン大統領にも一定の理由があるようだが、武力を使って、一般市民を巻き込みながら他国の町やそこに住む人を踏みにじるようなことは到底許されることではない。今回の戦争から私たちの国のあり方なども考えることが多くなったが、今一番に思うことは、今回のウクライナ侵攻が一刻も早い停戦を迎え、この戦争に巻き込まれたすべての方に一日でも早く平和な日常が戻ってくることだ。皆さんとともに「戦争反対」、その思いを一つにして、できることをしていきたい。
返礼品はミャンマーカレー「チェッターヒン」-100万円が目標額
ミャンマー民主化を支援する信州の会が開設
ロシアのウクライナ侵攻が連日、大きな話題となっています。一刻も早く停戦を実現し、ウクライナに平和を取り戻すことが必要です。
一方、昨年2月に国軍がクーデターを起こし権力を掌握したミャンマーでは、国軍による市民への弾圧が今もなお続き、虐殺された市民は1700人を超えました。アジアの一員としてミャンマー問題を忘れず、民主化支援の活動を継続しなければなりません。
ミャンマー民主化を支援するクラウドファンディングが開始されました。返礼品はミャンマーカレー「チェッターヒン」です。
アドレスは以下の通りです。ぜひ多くのみなさんに拡散していただけるようにお願いします。
ウクライナ現地の5団体から感謝状が「救援・中部」に届きました
チェルノブイリ原発事故の事故処理にあたり大量に放射能を浴びた当事者やその家族、子どもたちの支援を続けて、ウクライナの医療機関の支援や、医薬品や粉ミルクを届ける活動を行ってきた「NPO法人チェルノブイリ救援・中部」は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻によって、避難したり、生活が困窮しているウクライナ現地の人々に対し、支援物資を送る緊急の取り組みを進めています。県労組会議もウクライナの人々へのカンパを呼びかけていますが、カンパ金の送付団体の一つに「チェルノブイリ救援・中部」を推薦しています。
「チェルノブイリ救援・中部」はこのたび、支援物資の第一便として、500万円分をウクライナのジトーミル州の5つの団体に届けました。受け取った現地の団体から4月4日付で感謝状が届きました。
なお、「チェルノブイリ救援・中部」に寄せられた募金は現在600万円ほどになっているので、ウクライナ現地からの要望リストが届いた段階で支援物資の第2便を送る予定です。
チェルノブイリ救援・中部の「ウクライナ救援基金」振込口座
銀行名:三菱UFJ銀行
支店名:名古屋営業部 (店番150)
口座番号:普通 6949211
口座名義:特定非営利活動法人チェルノブイリ救援中部(トクテイヒエイリカツドウホウジンチェルノブイリキュウエンチュウブ)
連絡先 TEL 052-228-6813 メール chqchubu@muc.biglobe.ne.jp
ウクライナ現地の5団体からの感謝状(全文)
5団体から寄せられた感謝状は以下の通りです(寄付していただいた団体名は伏せ字。いずれも原文ウクライナ語、訳者:竹内高明さん)
[リクヴィダートル基金]
2022年4月4日
親愛なる日本とドイツの友人の皆さん、
慈善基金「リクヴィダートル」代表であり、ジトーミル州行政市民会議チェルノブイリ問題委員会委員長のオレクサンドル・コヴァルチュクより、皆さんに衷心からのご挨拶を申し上げ、ご多幸をお祈りいたします。
近年、チェルノブイリ原発事故の事後処理作業者の多くは亡くなり、残された者たちは、チェルノブイリ原発事故の結果生じた疾患による恐ろしい苦痛の中で生き永らえてきました。各人が花束のように多くの診断名を抱えています。高血圧症、心臓血管障害、神経疾患、糖尿病。90%近くの事故処理作業者たちは肝炎に、また3人に1人が腫瘍に罹っています。
戦争が始まった時、私たちは恐ろしい状態に陥りました。薬局では実質上医薬品を買うことができなくなり、一方私たちは皆慢性疾患を抱えているのです。事故処理作業者たちは自らの不幸と重い病気の中で、やはり窮状に陥った家族の元に取り残されました。
ただ一つの希望は皆さんからのご支援でした。それが事故処理作業者たちの希望ともなり、生き延びよという指図の言葉ともなったのです。無関心でいられない皆さんのお気持ちが、私たちの心を揺さぶりました。
すべての事故処理作業者とチェルノブイリ被災者に代わり、私は皆さんがジトーミルに送って下さった人道支援物資、私たちの命を救ってくれた医薬品に対し、感謝申し上げたいと思います。
皆さんがゆるぎないご健康と平穏無事、ご多幸、平和と家族の仲睦まじさに恵まれますように。皆さんの慈善の使命に対し、深いお辞儀をさせていただきます。皆さんに神のご加護がありますように。
敬意を込めて
基金代表 オレクサンドル・コヴァルチュク
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[障碍者基金]
2022年4月4日
ウクライナ国チェルノブイリ障碍者基金ジトーミル市・ジトーミル州支部は、日本の〇〇〇、ドイツの団体Aktion Tschernobyl、また「チェルノブイリ救援・中部」の代表者の方々に、当基金へのご支援に対し心よりの感謝を申し上げます。
当基金のすべてのメンバーは、1・2・3級の障碍者であり、私たちは今や遠い過去の1986年、軍人・警察官・医師・運転手として、チェルノブイリ原発事故の事後処理に直接参加しました。
戒厳令下、私たちは必須の医薬品がない状態に陥りました。各人が絶望と不安に襲われました。
今日、私たちは人道支援物資の中から必要な医薬品を受け取り、基金のメンバーに配布しました。すべての事故処理作業者たちは、このようなサポートと、国にとって容易ならざる時期に救っていただいたことに対し、非常に感謝しています。
皆さんの国の上に平和な太陽が輝き、皆さんを熱と愛情で温めてくれますように。どうぞお元気で、お幸せでありますよう。
敬意を込めて
当基金のすべてのメンバーに代わり
基金代表 V.V.ヤルィノウシクィイ
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[消防士たち基金]
2022年4月4日
兄弟である日本とドイツの両国民に
親愛なる友人であり同胞である皆さん!
今日、我が国は戦争の地獄のさなかにあります。侵略者たちは私たちが平和に生活し働くことを許さず、敵の侵略の結果、繁栄していたウクライナの経済も破壊されました。
ウクライナ国民は、チェルノブイリ原発事故を初めとして、おそらく他のどんな国民よりも多くの困難を経験してきました。核の惨事という地獄のあらゆる領域をくぐってきた私たちは、福島第1原発事故後の日本国民の不幸と苦しみを受け止めました。そして平和と人命、財産を尊重することを、いつにもまして学んだのです。
チェルノブイリ原子力発電所事故の事後処理にあたった消防士たちに代わり、皆さんに、人道支援物資に含まれていた医薬品への心からの感謝を申し上げます。私たちの運命、健康と命に対して無関心でいられない皆さんのお気持ちは、涙が出るほど私たちを感動させました。
皆さんのご家族が、ゆるぎないご健康、和合と愛情に恵まれますよう、衷心よりお祈り申し上げます。
神が私たちを生き永らえさせ、困難な人生の道に誠実な友人とパートナーを送って下さったことを幸せに思います。戦争が終わり、自由で豊かなウクライナの地でお会いできることを信じています。
事故処理作業者である消防士たちに代わって
慈善基金「チェルノブイリの消防士たち」代表 ボリス・チュマク
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[プリピャチ・センター]
2022年4月4日
〇〇〇様への感謝状
私たちチェルノブイリ惨事の被災者は、ウクライナにとって困難なこの時期に真に必要とされる医療支援に対し、心よりの感謝を申し上げます。医薬品のみならず、健康を改善させるという希望をも与えていただきました。私たちの命と健康に不安を覚える、無関心ではいられない方々がいらっしゃることを知って、とてもうれしく思っています。
皆さんのご支援と、皆さんの誠実で優しい心、皆さんが私たちの問題を見過ごされないことに対し、改めて衷心より感謝申し上げたいと思います。皆さんの善行が、百倍にもなって皆さんの元に返ってきますように。
皆さんがご多幸とご繁栄、平和な空と明日という日への信頼に恵まれますように。
チェルノブイリ障碍者市民団体
「プリピャチ・センター」ジトーミル州支部 代表 レオンティイ・ドゥボク
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[ナロジチ病院]
日本の団体 〇〇〇御中
現在、我が国は戦争とその被害によって困難な状況にあります。残念なことに、ナロジチ自治体もその状況下で例外とはなりませんでした。公営非営利施設「ナロジチ病院」[訳注:現在の同院の正式名称は「ナロジチ町議会管轄公営非営利施設ナロジチ病院」]は、資金の不足と、すべての道路が封鎖された戦争状態のため、必要な医薬品を購入することができませんでした。
しかし、貴団体のおかげで、私たちは住民に医療を行い、侵略者たちの攻撃で被害を受けた人たちを救うための医薬品、そして医療機器(Medumat Standart社の人工呼吸器)までも入手することができました。
マリヤ・イヴァーニヴナ・パシュクを院長とするナロジチ町議会管轄公営非営利施設「ナロジチ病院」は、いただきました人道支援と皆さんのサポート、皆さんがウクライナの普通の人々の問題を見過ごされていないことに対して、心より感謝申し上げます。皆さんの善意と惜しみなく与える心が、百倍にもなって皆さんに戻ってきますように。
朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑を守る会が案内と説明
韓国の全国ネットのテレビ局、韓国文化放送(MBC)が3月23日、長野市松代を訪れて象山地下壕を取材しました。松代大本営追悼碑を守る会の表秀孝会長など2人が取材に応対しました。
MBCからは、記者とディレクター、カメラマンの3人が来訪し、松代大本営工事の概要や「朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑」の建立経過、長野市が説明看板の案内文を修正し、朝鮮人の強制連行・強制労働の歴史的事実をあいまいにしてしまった問題などについて取材しました。
守る会は、大本営工事では約6千人の朝鮮人労働者が働かされ、犠牲者の数は100人から300人程度だと推定されていると説明しました。壕内に残る削岩機のロッド(先端部分)や敗戦後に書かれたと思われる朝鮮人労働者の落書き(写真展示)、岩くずを運ぶために利用されたトロッコの枕木跡などについて説明しました。
また、2014年に長野市が設置した松代大本営地下壕の看板説明文で、「強制的に」と表現していた文言に白いテープを張り隠し、その後、新しい説明文で「必ずしも強制ではなかった」などと歴史的事実をあいまいにしてしまった問題についても説明しました。
この取材の様子は、韓国内のMBCニュースで4月上旬に放映される予定です。