21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

コロナ禍を乗り越え、新たな団結と連帯で、地域労働運動・平和運動を未来につなごう

第41回全国地区労交流会を長野市で開く

長野県労組会議と12地区労組会議・単産でつくる実行委員会は、「コロナ禍を乗り越え、新たな団結と連帯で、地域労働運動・平和運動を未来につなごう」をスローガンに11月13日、長野市のホテル・メルパルク長野で第41回全国地区労交流会を開きました。コロナ禍のなかで開いた全国集会でしたが、全国・県内とも参加を制限し代表者のみが参加する集会としました、また、インターネット・Zoomでの配信も行いました。集会には、全国・県内から63人の参加者が集まり、Zoomでの参加者は約20人でした。各地の運動の経験交流や松代大本営地下壕の見学などを行い、成功裏に終わることができました。

記念講演は、阿智村にある満蒙開拓平和記念館館長の寺沢秀文氏。寺沢氏は、全国で一番多くの団員を送り出した長野県の歴史を述べ、「長野県民が被害を受けた事実と同時に、中国に対する加害の側面もあったことを忘れてはならない」と強調しました。

各地区労や団体からの報告者は以下の通りです。

1)沖縄の米軍基地問題  桃原 功(宜野湾市議会議員)、大城孝之(中部地区労事務局長)

2)福島原発事故・汚染水問題  福島県・小名浜地区労 松本耕三(議長代行)

3)関西地区生コン支部弾圧事件  全日本建設運輸連帯労働組合 小谷野 毅(書記長)

4)JAL争議団闘争報告 鈴木圭子(団員)

5)コロナ禍での労働相談 神戸地区労 宇野克巳(議長)

6)長崎バスユニオンの闘い 長崎地区労 加世田和志(書記長)

7)コロナ禍の地域公共交通の現状 私鉄長野県連 若林茂(書記長)

8)労働相談・組織化 松本地区労組会議 平谷哲治(事務局長)

コロナ禍を乗り越え労働者の新たな団結と連帯を

県労組会議が定期総会開き、コロナ後の運動の再構築を確認

長野県平和・人権・環境労働組合会議(県労組会議)は10月22日、長野市のホテルメルパルク長野で第26回定期総会を開き、コロナ禍で生活と労働に直撃を受けた医療・公衆衛生の労働者や地域公共交通に携わる労働者を支援していくこと、感染防止対策のため中止や延期になったさまざまな運動を、コロナ後には改めて多くの仲間が参加できる運動にしていくこと、10月30日に投開票となる総選挙で市民と野党の統一候補を支援することなどを確認しました。

主催者を代表して松澤佳子議長は、「1年半以上にもおよぶコロナ禍は、私鉄、国労、全自交など公共交通を担う仲間や、病院や自治体の現場で働く仲間に大きな犠牲を強いている。一方、自公政権はアベノマスク、学校の一斉休校など非科学的で『やってる感』を漂わすだけの政策に終始してきた。『新しい資本主義』を掲げた岸田内閣もすでに掲げた政策は後退し、アベ・スガ政権を引き継ぐものであることは明白。中国や朝鮮民主主義人民共和国の脅威を盾に、『敵基地攻撃能力』の保有に前のめりになっているが、武力では何も解決しないばかりか危険であることはアフガニスタンやミャンマーの情勢からも明らかだ。アウシュヴィッツ強制収容所から生還した精神学者のフランクルは、著書『夜と霧』の中で最後まで助け合ったり夕陽を美しいと感じる人間性を失わなかった人が生き残れたことを書いている。厳しい状況下だからこそ、職場や地域で連帯し、労働者が団結することが必要だ」などとあいさつしました。

来賓は、連合長野から根橋美津人・会長、立憲民主党県連から篠原孝・代表(衆議院議員)、社会民主党県連合から中川博司・代表(県議会議員)、労働事業団体を代表して県労福協から中山千弘・理事長があいさつしました。

質疑討論では3人が発言しました。「コロナ禍で地域公共交通は大変な状況。県労組会議から各単組への激励金に感謝」(私鉄県連)「県労組会議青年女性連絡会で2年ぶりに反核平和の火リレーを実施した。12地区中7地区で実際にランナーが走った。若い人が平和を考える機会になっている。運動を止めずにやっていきたい」(自治労)、「アスベスト被害で仲間を亡くした。JR車両所で今でもアスベストが古い車両や建材に使用されている。引き続き取り組みを職場で進めたい」(国労長野)などの発言がありました。

総会では、岸田自公政権と対峙し、総選挙に勝利する特別決議と、「組合員はもちろんですが、組織されていない労働者・国民にも共感が広がる労働運動が今こそ必要とされています。コロナ後を見据えて、地域社会において労働者の新たな団結と連帯を再構築しましょう」とする総会宣言を採択しました。

☞ ここをクリック 岸田自公政権と対峙し、総選挙に勝ち抜く特別決議

☞ ここをクリック 定期総会総会宣言

信州市民連合と3野党が総選挙最終盤に「共同アピール」を発表

市民と野党の統一候補の全選挙区での勝利をめざして

憲法改悪に反対し、野党共闘を推進する市民団体「信州市民連合」は、総選挙において、1区から5区まで「市民と野党の統一候補」を推薦し勝利をめざして3野党と共に戦っています。

選挙戦も残すところあと3日、最終盤となりました。信州市民連合と立憲民主党、日本共産党、社会民主党の3党は、市民と野党の共闘で何としても全選挙区で勝利しようと訴える「共同アピール」を発表しました。

各選挙区で市民と野党の共闘を担っている関係者や、支持してもらっている有権者、県民のみなさんにあてたメッセージです。

☞ ここをクリック 信州市民連合と3野党の「共同アピール」

 1区 しのはら孝    2区 下条みつ   3区 神津たけし

 4区 ながせ由希子   5区 そが逸郎

 

県労組会議が総選挙に向け野党5人の予定候補を推薦

公助、共生、暮らし優先の政治をめざそう

県労組会議は、10月31日投票で行われる衆議院総選挙で、市民と野党の統一候補の5人を推薦しました。コロナ対策に行き詰った菅義偉首相が政権を投げ出し、岸田文雄政権が発足しました。安倍晋三元首相、菅義偉前首相と9年間続いた「アベ・スガ政治」は、国民・労働者の暮らしと仕事に、大きな“負の遺産”を残しました。岸田首相がアベ・スガ政治を清算しない限り、表紙を変えただけの政権に終わります。

総選挙では、市民・労働者と野党の共闘で、自助よりも公助、自己責任より共生、大企業や富裕層の利益よりも国民・労働者の暮らしを優先する政治へ転換を図りましょう。

なお、県労組会議および関係する地区労組会議は、総選挙の推薦候補5人に「政策要望書」を提出して、当選後には、労働者の労働や生活、平和や民主主義に関する課題について国政の場に反映するように要請しました。予定候補は全員、「要望された政策課題を受け止め、国政に反映させたい」などと答えました。

☞ ここをクリック 県労組会議ニュース・総選挙版

アジア・アフリカ支援米をJAグループ・国際協力田支援米と合同発送式  — 6.3tのコメをアフリカのマリ共和国へ送付

食とみどり、水を守る県民会議は1月26日、長野市のJAビルでアフリカのマリ共和国へ届ける「支援米」発送式を、JA長野県グループと合同で開きました。

食とみどり、水を守る県民会議は1995年から毎年、アフリカで飢餓に苦しむ人たちを支援するための米を県内各地で栽培してきました。26年目となる昨年は県内6カ所で栽培し約2.5tを収穫しました。職場や地域で集めたカンパ米と合わせて約3.3トンを送付しました。JAグループは、国際協力田運動として23年前から取り組みが始められ、昨年は約3tを収穫しました。

合同発送式では、県民会議から荒井武志会長(県議会議員)があいさつし「世界で飢餓に苦しむ人々は約6億9千万人もいる。みんなが共生・共存できる貿易ルールが必要だ」などと訴えました。

マリ共和国までの輸送を担う市民団体「マザーランド・アカデミー・インターナショナル」から、「この事業はほかに例がなく、世界でたった一つの事業です。皆様からの支援米は現地を変え、子どもたちを変えてくれています」というメッセージが読み上げられました。

一袋約30㎏のコメが詰められた袋に、参加者がマジックペンで、マリ共和国の現地語を書き込み、友好と連帯の証としました。

最後は、トラックに参加者全員でコメ袋を積み込み、出発するトラックを拍手で見送りました。

発送するコメ袋の前で参加者が記念写真

コメ袋にメッセージを書き込む

 

トラックにコメ袋を積み込む参加者

「種苗法」改正問題について長野県農政部と市民団体が意見交換会

農業と食を課題にして活動する県内の11の市民団体が8月1日、国会に法案が提出され、継続審議となった「種苗法」改正問題について長野県農政部と意見交換会を開きました。

第201通常国会に提案された種苗法の改正案では、これまで「登録品種は自家増殖ができる」から、「自家増殖するためには許諾が必要」と明記されています。許諾料が農家の負担増となります。

国はTPP関連で「種子法を廃止」し、都道府県が有する種子生産に関する知見を民間事業者への提供を促進し、さらに種苗法改正で育成者権を強化するという流れは種子のビジネス化の流れを強めるものです。グローバル企業が参入し、遺伝子組み換え種子やゲノム編集された種子が入ってくる恐れがあります。法改正は、グローバル企業の儲けの論理に後押しされたものだと言わざるをえません。

当日参加した団体は以下の通りです。

NAGANO農と食の会/子どもの食・農を守る会伊那谷/松川町ずくだせ農場/いのちをつなぐ里山の会/上田農と食の会/OBUSE食と農の未来会議/社会福祉法人くりのみ園/北アルプスいのちと食の会/長野県有機農業研究会/食とみどり水を守る県民会議