能登半島地震は最後の警告、今すぐ廃炉に
長野県からもバス2台で34人が参加
 

北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の廃炉を訴える「さよなら!志賀原発 全国集会in金沢」が6月30日、金沢市のいしかわ四高記念公園で開かれました。午後1時からのオープニングイベント(オサムノグチバンド、9条おんがくたい、和田廣治)に続き、午後2時から全体集会が始まりました。当日は朝から雨風でしたが、全国から1,100人が集まり、会場は熱気に包まれました。

最初に発言したのは志賀原発訴訟弁護団長の岩淵正明さん。岩淵さんは今回の能登半島地震で、東京電力福島第一原発事故のような大惨事を懸念。道路が寸断され集落が孤立したことなどに触れ、「避難計画など絵に描いた餅であり、住民の避難は不可能だ」と鋭く指摘しました。
続いてルポライターの鎌田 慧さん。鎌田さんは原発はカネとウソと買収でやってきたと述べ、「政治を変えないとこのバカげた原発政策は変わらない」と訴えました。
次はこの全国集会を共催した「さようなら原発1000万人アクション」の藤本泰成さん。藤本さんは「安倍~岸田政権が防衛費に43兆円もの税金を注ぎ込みながら、地震で人々が危機に瀕したら雀の涙しかカネを払わない。福島原発の被害を私たち自身が証明し、裁判に訴えないと何もしてくれなかった。一人一人の命の尊厳を一顧だにしない、原発の過酷事故を起しても誰も責任を取らない、そのような無責任な体制がまた、原発回帰を生んでいるのではないですか」と指摘しました。そして珠洲原発を作らせなかった、自らの命を自ら守った珠洲の人たちに心からの感謝の言葉を伝え、会場は大きな拍手に包まれました。
続いて福島から駆けつけた武藤類子さんが、女川から来た日野正美さんが、柏崎から来た星野幸彦さんが、そして東海第二原発原告団の大石光伸さん、島根原発訴訟の後藤譲さん、関西の「老朽原発を動かすな実行委員会」の仲間が連帯のあいさつと決意を述べました。
その後、能登から志田弘子さんが「のとじょ」の仲間とともに壇上に上がり、「あがらえぬ自然の力に小さな半島は歪み、引き裂かれ、息を呑む光景に成り果てました」、「能登は素朴な暮らしを紡ぎ、海山の豊かな恵みを分かち合い、感謝の手を合わせ続けた命の半島です」、「重い荷を背負わせた子どもたちに、わびる思いで私たちが渡せるものは命の未来につなげる希望なのだ、それをなんとか探したいと本日ここに来ました!」と力強く訴えました。
最後に登壇した全国集会実行委員会共同代表の北野 進さんは「今日の集会の熱気を受けて、全国の仲間と一緒に原発のない未来に向けて一生懸命取り組み、まずは全国に先駆けて志賀原発を止めていく」決意を表明しました。また全国の仲間に対して、「次の機会にはぜひ能登にも足を運んで、私たちの想像をはるかに超えた地球の大きな力、そしてそんなところに原発を作った(作ろうとした)人間の愚かさを実感してほしい」と呼びかけました。

その後参加者は原発のない社会の実現を訴えながら、金沢市内をパレードしました。

※記事は志賀原発を廃炉に!訴訟原告団ホームページから引用

集会は雨の中開かれた。

全国から1100人の参加者が

金沢市内をパレードして志賀原発廃炉をアピール

パレードでは多くの市民が手を振ってくれた

パレードの終了後に主催者が出迎え

長野県からの参加者で記念撮影