21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

高市暴走政権をストップする総選挙に

県労組会議が総選挙小選挙区の推薦候補を決定

1区・しのはら孝 2区・下条みつ 3区・神津たけし 5区・福田じゅんた

自民・維新連立の高市政権は衆議院を解散し総選挙を強行しました(1月27日公示、2月8日投票)。物価高や実質賃金・所得の減少、医療費・社会保険料負担の増大などで国民・労働者の生活の厳しさが増すなか、通常国会で予算案の審議さえせずに総選挙を強行することは容認できません。

高市政権は、維新との連立協定の中で、スパイ防止法の制定、日本版CIAの創設、武器輸出政策の緩和、防衛費のGDP比2%の前倒し実施、安保3文書の見直しなど、戦時体制づくりともいえる政策を強行しようとしています。また、高市政権は選択的夫婦別姓を否定し、外国人労働者などへの排外主義的対応を行うなど、多様な価値観を尊重する共生社会の理念を否定する態度をとり続けています。このように高市自民・維新政権はブレーキの壊れた自動車のように戦争への道へ突き進み、右翼的、国家主義的な性格が明白となってきています。

総選挙では、右翼的、国家主義的、独善的な高市政権の暴走を止め、自民・維新政権を少数与党に追い込んで、高市政権の退陣を勝ち取ることが最大の課題です。

県労組会議は1月20日、幹事会を開き総選挙に臨む方針を下記のように決定しました。

(1)高市首相の衆議院解散、総選挙の判断は、国民生活を顧みず、全くの党利党略、私利私欲で大義なき解散である。しかし、総選挙は強行されるので、右翼的、国家主義的、独善的な高市政権の暴走を止め、自民・維新政権を少数与党に追い込んで、高市政権の退陣を勝ち取る必要がある。「反高市」の一点で野党がまとまり、選挙を戦うことが求められている。

(2)従来、県労組会議が連携してきた立憲民主党が公明党と共に新党「中道改革連合」を結成し総選挙に臨むこととなった。公明党は26年間にわたり自民党と連立政権を組み、集団的自衛権を含む安保法制の制定と軍拡、原発回帰への政策転換、特定秘密保護法や共謀罪法の制定などを進めてきた。昨秋に自公連立政権を離脱し、「中道」スタンスへ回帰するなか、今回の立憲民主党との新党結成となった。

(3)立憲民主党所属の県内の衆議院議員は、「中道改革連合」に入り総選挙を戦うこととなった。県労組会議は2024年秋の総選挙において1区、2区、3区、5区の立憲民主党の候補を推薦し戦ってきた経過がある。

(4)今回の総選挙では、①超短期決戦であり早急に総選挙への態度を示さざるを得ないこと、②過去の総選挙で、今回立候補する立憲民主党の候補者を推薦してきた経緯があること、③この総選挙では、高市政権の暴走を食い止め、与党を過半数割れに追い込んで危険な政治の流れにストップをかけることが最大の焦点であること、などが問われている。新党「中道改革連合」と連携して活動できるかどうか、新党への評価は総選挙後に先送りし、候補者個人への評価を優先し、1区から5区まで自民党候補を当選させないため、県労組会議は推薦候補を下記のように確認する。

   1区  篠 原   孝  現

   2区  下 条 み つ  現

   3区  神 津   健  現

   5区  福 田 淳 太  現

推薦候補には、県労組会議の「政策要望書」(下記に全文)を手渡し尊重するように求めた。

 

総選挙推薦候補に提出した県労組会議「政策要望書」

 第51回衆議院議員総選挙に向け、長野県平和・人権・環境労働組合会議は、下記の通りの政策要望を提出します。貴殿におかれては、私たちの政策要望を尊重していただき、当選後の国会活動に反映していただけるように要請いたします。

1.急激な物価高騰、実質賃金の減少、消費税など税負担、医療費や社会保険料の負担増などにより国民・労働者の生活は極めて厳しい状態となっています。あらゆる政策を動員し、国民生活を守り、向上させます。

2.立憲主義に基づき、憲法9条の改悪に反対し、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権を掲げる日本国憲法の原則を徹底して守ります。

3.集団的自衛権の行使は容認せず、専守防衛に徹し、軍拡増税に反対します。

4.核兵器禁止条約を批准し、非核三原則を堅持、脱原発と再生可能エネルギーへの転換を積極的に進めます。

5.沖縄県の米軍辺野古基地建設に反対し、日米地位協定の改定を求めます。

6.労働基本権を擁護し、労働者全体の賃金引き上げと労働者保護ルールの堅持、官民の非正規雇用の待遇改善を図り、正規雇用化をめざします。

7.男女の賃金格差、雇用格差をなくし、女性が安心して働き続けられる権利確立に取り組みます。また、LGBTsなどすべての差別の解消、選択的夫婦別姓制の導入を実現します。

8.真の地方自治を実現するための財政を確立し、公務員の人員確保を進めます。病院、保健所、保育所、水道など市民の健康と生命にかかわる公共部門の充実をはかります。

9.中小零細企業が元請などの取引先に対し、原材料費や賃上げなどの価格転嫁をスムーズに行える商慣行の拡充、中小零細企業への支援を拡充し、労働者の雇用保障、労働条件の向上に取り組みます

10.交通運輸業における運転手不足の解消、事業者の経営安定策を講じ、地域公共交通の維持、活性化対策を強化します。安全輸送とタクシー労働者の雇用を脅かすライドシェア新法の制定に反対します。

11.国有林は「国民の共有財産」であることを堅持し、地球温暖化防止の観点からも十分な予算を投入します。

12.食料自給率の向上や食の安全を確保し、地域における農林水産業を再建します。

13.保育、学校教育にかかる総ての費用の無償化を進め、子どもたちの学ぶ権利を等しく保障します。

14.緊急の消費税減税を実施します。法人税の累進税率を導入、所得税の最高税率を引き上げ、金融所得への総合課税化など大企業に応分の負担を求め、所得の再分配政策を強化します。なお、税制改革にあたっては地方自治体の財源を確保し、住民サービスが低下しないようにします。

以  上

2.6tの支援米をアフリカ・マリ共和国に発送

 食とみどり、水を守る県民会議とJAグループが合同発送式

発送式には若穂幼稚園の園児も元気に参加してくれた

あいさつする中川博司・県民会議会長

食とみどり、水を守る長野県民会議は1月14日、長野市のJA長野県ビルでJAグループと合同でアジア・アフリカ支援米発送式を行いました。

世界の食料は高値水準で推移しており、異常気象などにより不安定な状態です。国連世界食糧農業機関(FAO)などの推計では、現在、慢性的な食料不足に苦しむ人々は世界で約6億7300万人(2024年時点)もいるとされ、依然として深刻な状況が続いています。

アフリカの内陸に位置するマリ共和国は、国連が規定する「後発開発途上国」で世界の中でも最貧国の1つです。食とみどり、水を守る県民会議は1995年から「アジア・アフリカ支援米」運動として、県内の支援田で作付けしたコメ、一握り運動のカンパ米を毎年マリ共和国に送ってきました。JAグループも1998年から「国際協力田運動」として県内で作付けしたコメをマリ共和国に送っています。

園児たちが思い思いにコメ袋に絵やメッセージを書き込んだ

参加者で記念写真

発送式では各協力団体代表よりあいさつがあり、県民会議からは中川博司会長(長野県議会議員)が「農業や林業、第1次産業、とりわけ食料は赤字だから作らなくていいというものではない。農家は赤字でも生産し続けてきた。今こそ、所得を補償する政策が必要だ。コメ価格の高騰、コメ不足を受けて、アジア・アフリカ支援米の取り組みにも影響が出ている。支援田を担う人が減少し、若い人にいかに参加してもらうかが課題だ。今後、支援田だけではなく「一握り」拠出運動にも取り組みたい。今年は例年より少ないコメの量だが、飢餓に苦しんでいる子どもたちが無数にいることをみんなに広げていきたい。」とあいさつをされました。

若穂幼稚園の園児からは、「大事に育てました。おいしく食べてください。」とメッセージを贈るなど発送式を盛り上げてくれました。

参加者で2.6tのコメをトラックに積み込んだ

出発するトラックをみんなで見送り

  

参加者一人ひとりがコメ袋にマリ語や日本語でメッセージを書き込み、最後にコメをトラックに積み込み、拍手で見送りました。

本年は食とみどり水を守る県民会議とJAグループ合わせて2.6tの支援米を送ることができました。

 

公開講座「戦後80年 松代大本営から考える戦争と平和」

「戦争と植民地支配、国内暴力支配を一体と捉える歴史観を」

山田朗氏(明治大学文学部教授)が長野市松代で講演

追悼碑を守る会が主催 約120人の市民・地域住民が参加

後援する山田朗氏

地域住民や市民、約120人が聴講した

松代大本営追悼碑を守る会は2025年8月10日、戦後80年・追悼碑建立30年の節目の企画として、大本営研究など軍事史に詳しい明治大学文学部の山田朗教授を招き、公開講座「戦後80年 松代大本営から考える戦争と平和」を長野市サンホールマツシロで催し、115人の市民が傾聴しました。

戦争体験者が少なくなるなか、戦争の記憶が風化し、昨今、世界中での紛争の多発や軍事的緊張が増大、非戦、反戦の誓いが揺らいでいかないか危惧される中、戦後80年という節目の年に、改めて松代大本営工事の実相に触れて、日本は過去とどう向き合って、未来にのぞめばいいのかを考える機会としたいとの想いから企画されました。長野市及び長野市教育委員会から後援をいただきました。山田教授は、満州事変から日中戦争、アジア太平洋戦争へと戦禍を拡大した侵略と植民地支配の加害の歴史は、新たな植民地・占領地支配、暴力の連鎖であり、戦争動員体制のために国内はもとより朝鮮半島からの朝鮮人の強制連行・強制労働が行われたと指摘、「本土決戦」遺跡である松代大本営地下壕跡は、「80年前の無謀な戦争の記憶の継承地であり、戦争・植民地支配・暴力=強制労働の記憶継承の発信地である。戦後における差別・貧困・格差を考える場にしていくことが重要」と訴えました。

山田朗教授の講演録をお届けします。