21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

幼保無償化からの外国人幼稚園除外問題 日朝県民会議、長野朝鮮初中級学校・保護者などが文科省に要請

昨年10月から幼児教育・保育の無償化が始まりました。しかし「各種学校」の認可を受けている幼稚園施設は、「多種多様な教育」「認可外保育施設にも該当しない」ことを理由に、無償化措置の適用から除外されています。

朝鮮幼稚園などの各種学校資格を持つ全国の外国人幼稚園89園は、適用外となりました。なかでも、朝鮮幼稚園の場合、朝鮮高校生が高校無償化からも除外されていることに加え、幼保無償化も除外されることとなり、在日朝鮮人社会に対する政府の度重なる差別的措置に対し厳しい批判が起こっています。

7月7日、長野朝鮮初中級学校の河舜昊校長、保護者会の申賢麗さん、朝鮮総聯県本部の李光相委員長、日朝県民会議の小松清志会長など7人は、上京して文部科学省を訪問、朝鮮幼稚園など外国人幼稚園を幼保無償化の対象に加えることなどを文科省に申し入れました。長野県内でこの趣旨に賛同する政府あての署名14,273筆も合わせて提出しました。

応対した文科省の企画専門官は、「みなさんのご意見は省に伝える」と回答しましたが、幼保無償化対象に加えるかどうかや、来年度の幼児教育類似施設に対する支援事業の内容の説明などは明言を避けました。

☞ 文科省への要請書はここをクリック

新型コロナの影響で急激に利用が拡大 フードバンク信州に運営資金を寄付しました

経済大国で「豊かな国」日本。しかし、先進国中でも貧困率が高く、国民の約16%(約300万人)が衣食住に困っている現状にあります。一方で日本では、年間約632万トンもの食料が廃棄されています。明日の食べ物がない人がいるなか、1年で一人が60食分を捨てている計算になります。

NPO法人・フードバンク信州(理事長=佐藤豊・弁護士)は、資源を大切にしながら、生活に困窮し支援を必要としている人に食料を届けようと2016年2月に結成され活動を継続しています。

フードバンク信州は、県民や企業・団体から缶詰やレトルト食品などを集めて、食べるものがない生活困窮者に直接届けたり、各地に開設されている「マイサポ」(長野県生活就労支援センター)で相談に来た人に手渡したりする活動を展開しています。

県労組会議は6月18日、フードバンク信州の運営経費として、10万円を寄付しました。3年前から毎年寄付を続けています。当日は、松澤佳子・県労組会議議長などが事務所を訪問し、美谷島越子副理事長に寄付金を手渡しました。美谷島副理事長は「寄付ありがとうございます。新型コロナの影響で今年4月の利用者は昨年の2倍、特に学校が休みになり、子どもが昼食を取るので家計が厳しい家庭が増えています。寄付金は、運営費として有効に活用させていただきます」などと話されました。

松澤佳子議長がフードバンク信州の美谷島越子副理事長に寄付金を手渡す

「信州護憲ネット」が2020年度個人会員を募集中

安倍晋三首相は、4月の国会の質疑において、「緊急時に国家や国民がどのような役割を果たし、国難を乗り越えるか。憲法にどう位置付けるかは極めて重く大切な課題だ」と述べ、「国会の憲法審査会の場で与野党の枠を超えた活発な議論を期待したい」と強調しました。また、5月3日には、改憲派の団体の会合に同様のメッセージを送りました。

自民党は2018年3月にまとめた4項目の改憲案で、緊急事態条項の新設を掲げています。緊急事態が宣言されると、内閣(行政府)が国会を通さず「政令」だけで、基本的人権を制限・抑圧する強権を発動できるようになってしまいます。新型コロナウイルス感染症が拡大し、人々が不安と困難を抱えている状況の中で、憲法改定を持ち出す安倍首相の見識にはあきれるしかありません。

私たちは、感染症の拡大状況を逆手に取った安倍首相の憲法改定発言に強く抗議します。

2000年5月3日、平和憲法を守りたいと思う方なら、誰でもが参加できるネットワーク「守ろう平和憲法 信州ネットワーク」(略称:信州護憲ネット)を結成しました。現在、2020年度個人会員を募集中です。平和や人権、未来への思いをつなぎ合うため、ぜひ多くの皆さんがご参加いただけるようにお誘い申し上げます。

申し込みは下記の入会申し込み用チラシに必要事項をご記入のうえ、郵便局で会費をお支払いください。

小林節さんを松本市に招いて市民と野党が野党共闘のあり方について討論会

県内の約40の市民団体でつくる「信州市民アクション」と中信地域の市民団体で構成する「本気でとめる戦争!中信市民連合」は6月7日、松本市内で慶應義塾大学名誉教授で憲法学者の小林節さんを招いて、「小林節さんと市民、野党の討論会」を開きました。新型コロナの感染拡大を防止するため、参加者を70人に絞り込んで開きました。この討論会には、県内の4野党(立憲、国民、共産、社民)からも県議会議員が出席して、野党共闘のあり方や共通の政策について討論しました。

小林節さんは問題提起で、「自民党と公明党より、野党政権の方がまし。自民党がやってきたのは憲法を破壊することだけ。憲法は押しつけだが、いいものを押し付けられてよかったと評価すべき。自民党は三権分立をぶっ壊した。10兆円の予備費は財政民主主義の破綻。法の支配による立憲主義、民主主義がデタラメにされている。政権交代して立憲主義を回復する、反安倍だけでも十分な共通政策となる。弱肉強食の新自由主義を変えなければならない。非武装中立は理想としては有りだが、現実的には、専守防衛をきちんと行えば他国の日本への侵略から守ることができるとの平和主義に立つことが必要」「安倍政権を終わらせないと日本が終わってしまうとの共通認識を野党が確立し、国民に明確なメッセージを送ることが不可欠だ」などと強調しました。

 

不当逮捕された関西生コン支部の武委員長が641日ぶりに保釈

憲法で保障された正当な労働組合活動に対する経営者や警察の不当弾圧事件が関西地域で起きています。弾圧を受けているのは、建設や生コン関係の労働者でつくる全日本建設運輸連帯労働組合・関西地区生コン支部です。

 関西地区生コン支部のストライキや建設現場の法令違反改善を申し入れた活動は、正当な組合活動であるにもかかわらず、大阪府警や滋賀県警はこれを「威力業務妨害」「強要未遂」「恐喝未遂」事件に仕立て上げ、89人(事業者含む)もの大量逮捕を強行しました。

本来、憲法28条が労働者の団結権、団体交渉権、団体行動権の労働三権を保障し、労働組合の正当な組合活動を刑事罰の対象とはしない「刑事免責」が労働組合法1条2項で定められています。憲法で保障された労働組合の権利を否定する事件です。

2018年8月28日に不当逮捕された関生支部の武建一委員長が5月29日、641日ぶりに保釈されました。しかし、保釈されたとはいえ、裁判所は、武委員長をはじめ多くの組合員に対し、組合事務所への立ち入りや組合員同士の接触、面会、電話、メールの一切を禁止するとの保釈許可条件をつけています。事実上の組合活動禁止にほかなりません。これら憲法違反、ILO条約違反、国際人権規約違反の保釈条件を取り消させることが焦眉の課題です。

☞ 関西生コン支部・保釈報告書はここをクリック

 

原子力規制委員会に六ヶ所再処理工場のパブコメを提出

長野県原水禁は5月28日、原子力規制委員会が青森県六ケ所村にある日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所再処理工場)を「新規制基準」に適合していると認める「審査書案」を了承したことを受け、以下のパブリックコメントを提出しました。

「六ヶ所再処理工場は当初1997年であった完工予定が相次ぐトラブルや設計見直しなどにより24回も延期されています。技術的にもきわめて大きな問題を抱え、運転を強行すると放射能漏れなどの大事故の危険性が高いと思います。日本の核燃料サイクル政策自体がもはや破綻している現状で、原子力規制委員会が「技術的な視点」だけで、合格判断をすることは極めて問題があります。審査書案の白紙撤回を求めます」

県護憲連合が検察庁法「改正」案に反対する緊急の街頭宣伝行動

安倍内閣が国会での成立を断念した「検察庁法改正案」は、国家公務員の定年延長に乗じて、検察官の定年を63歳から65歳に延長するだけではなく、内閣や法務大臣の裁量で「公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由がある」とされた場合、さらに3年その職に据え置くことができるようにするものです。

このことによって内閣による検察人事への介入が大きく強化され、準司法官としての検察の独立性が揺らぐおそれがあります。憲法の基本原則である三権分立を毀損することにつながるこの法改「正」は、けっして許されるものではありません。

この法改「正」強行の背景には、今年1月31日、検察庁法違反を指摘する声を無視して、定年退官予定だった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長を閣議決定したことがあります。安倍政権に極めて近いとされる人物を恣意的かつ違法に重要ポストに据え続けることを、事後的に正当化するような法改「正」には一片の正義性もないばかりか、法治国家としての原則を破壊する行為と言わざるを得ません。

こうした動きに対し、多くの市民が反対の声を上げました。コロナ禍で外出して集会を行うことが困難ななか、インターネット上、とりわけtwitterのハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」を活用した抗議の意思表示が、これまでにのべ数百万にも膨れ上がるなど、これまで日本社会ではみられなかった市民の活動が行われました。

安倍政権は、国民の強い反対世論や検察庁OBの反対の意思表示などを受けて、5月18日、今国会での成立を断念しました。

県護憲連合は5月19日、「改正」案は継続審議ではなく、白紙撤回を求める意思を示すため、緊急に長野駅前で街頭宣伝を実施しました。新型コロナ対策で参加者は20名程度に絞り込み、街頭演説とソーシャルディスタンスを取ってプラカードを掲げるスタンディング行動。チラシも配布して市民にアピールしました。

検察庁法「改正」案に反対する緊急の街頭宣伝行動

検察庁法改正案に反対するチラシ

【アフターコロナの時代に「分断」と「対立」を乗り越える価値観を】

今後も新型コロナウイルスの感染拡大による罹患者や死者の増加が一番心配ですが、一方コロナ危機は、ここ30年間の新自由主義下における人々の意識の変化をむき出しで見せつけています。競争社会での敗北者・脱落者や、同調圧力に反発する人々は、「自己責任」論で切って捨てられ、口汚い誹謗中傷が露骨に浴びせられています。特にインターネットでの匿名の世界では、ヘイトな罵詈雑言が大量に飛び交っています。社会が余裕を無くしているのか、人々の心がすさんでいるのか。アフターコロナの時代には、分断と対立を乗り越える価値観が社会に広がるようにしたいものです。

新型コロナウイルス感染症「緊急事態宣言」の下での憲法記念日に向けて、信州市民アクションが290団体の共同アピールを発表

5月3日、憲法記念日には毎年、各地域で多くの市民団体が集会や講演会などを企画しています。今年は、新型コロナウイルス感染症の影響でほとんどの地域で企画が中止ないしは縮小となりました。一方、安倍政権は、新型コロナ対策で命より経済を優先する対策に終始し、「緊急事態宣言」の発出をテコにして憲法改定論議の活発化を呼びかけるというスジ違いの対応をしています。また、「緊急事態宣言」下で、さまざまな自由や権利が制限されています。

信州市民アクションは、「緊急事態宣言」下における自由や権利、民主主義の制限や抑圧に反対し、命を最優先するコロナ対策の徹底、安倍首相の憲法改定発言に抗議する「共同アピール」への賛同を県内の様々な市民団体、各種団体に呼び掛けました。短期間の取り組みでしたが、市民団体やNPO、労働組合など290団体に賛同をいただきました。5月1日に県庁会見場で公表しました。

☞ 共同アピール全文はここをクリック

共同アピールを県庁・会見場で発表

 

文科省発行「放射線副読本」の内容に異議あり!長野県教委に申し入れ

文部科学省が改訂した「放射線副読本」(2018年度)が今年1月、長野県内の小学2年生全員に配布されました。この副読本の回収を求めて、原水禁長野県協議会とⅠ女性会議長野県本部は4月、長野県教育委員会に要請書を提出しました。

新版「副読本」では原発事故の記述も大幅に減り、その上で、福島県民の健康被害もさほど見当たらず心配はない、避難解除もされて、復興へ前進している、というような内容に終始しています。

要請書を受け取った長野県の担当課長は、「『副読本』は国から学校へ直接送られているので、県としての回収は難しい。だが、被害や危険性の詳しい記述が足りないことは認識している。それを文科省と現場の教師達に伝えていく」などと回答しました。今後の経過についても私たちに報告してくれるという、前向きな回答を得ることができました。

☞ 放射副読本問題・長野県への申入書