21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

ミャンマーを忘れない!民主化支援のクラウドファンデングを開始

返礼品はミャンマーカレー「チェッターヒン」-100万円が目標額

ミャンマー民主化を支援する信州の会が開設

ロシアのウクライナ侵攻が連日、大きな話題となっています。一刻も早く停戦を実現し、ウクライナに平和を取り戻すことが必要です。

一方、昨年2月に国軍がクーデターを起こし権力を掌握したミャンマーでは、国軍による市民への弾圧が今もなお続き、虐殺された市民は1700人を超えました。アジアの一員としてミャンマー問題を忘れず、民主化支援の活動を継続しなければなりません。

ミャンマー民主化を支援するクラウドファンディングが開始されました。返礼品はミャンマーカレー「チェッターヒン」です。

アドレスは以下の通りです。ぜひ多くのみなさんに拡散していただけるようにお願いします。

https://camp-fire.jp/projects/view/571537

「チェルノブイリ救援・中部」がウクライナに支援物資を送付しました

ウクライナ現地の5団体から感謝状が「救援・中部」に届きました

チェルノブイリ原発事故の事故処理にあたり大量に放射能を浴びた当事者やその家族、子どもたちの支援を続けて、ウクライナの医療機関の支援や、医薬品や粉ミルクを届ける活動を行ってきた「NPO法人チェルノブイリ救援・中部」は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻によって、避難したり、生活が困窮しているウクライナ現地の人々に対し、支援物資を送る緊急の取り組みを進めています。県労組会議もウクライナの人々へのカンパを呼びかけていますが、カンパ金の送付団体の一つに「チェルノブイリ救援・中部」を推薦しています。

「チェルノブイリ救援・中部」はこのたび、支援物資の第一便として、500万円分をウクライナのジトーミル州の5つの団体に届けました。受け取った現地の団体から4月4日付で感謝状が届きました。

なお、「チェルノブイリ救援・中部」に寄せられた募金は現在600万円ほどになっているので、ウクライナ現地からの要望リストが届いた段階で支援物資の第2便を送る予定です。

チェルノブイリ救援・中部の「ウクライナ救援基金」振込口座

銀行名:三菱UFJ銀行

支店名:名古屋営業部 (店番150)

口座番号:普通 6949211

口座名義:特定非営利活動法人チェルノブイリ救援中部(トクテイヒエイリカツドウホウジンチェルノブイリキュウエンチュウブ)

連絡先 TEL 052-228-6813   メール chqchubu@muc.biglobe.ne.jp

ウクライナの病院に届いた支援物資

支援物資を確認するスタッフ

ウクライナ現地の5団体からの感謝状(全文)

5団体から寄せられた感謝状は以下の通りです(寄付していただいた団体名は伏せ字。いずれも原文ウクライナ語、訳者:竹内高明さん)

[リクヴィダートル基金]

2022年4月4日

親愛なる日本とドイツの友人の皆さん、

慈善基金「リクヴィダートル」代表であり、ジトーミル州行政市民会議チェルノブイリ問題委員会委員長のオレクサンドル・コヴァルチュクより、皆さんに衷心からのご挨拶を申し上げ、ご多幸をお祈りいたします。

近年、チェルノブイリ原発事故の事後処理作業者の多くは亡くなり、残された者たちは、チェルノブイリ原発事故の結果生じた疾患による恐ろしい苦痛の中で生き永らえてきました。各人が花束のように多くの診断名を抱えています。高血圧症、心臓血管障害、神経疾患、糖尿病。90%近くの事故処理作業者たちは肝炎に、また3人に1人が腫瘍に罹っています。

戦争が始まった時、私たちは恐ろしい状態に陥りました。薬局では実質上医薬品を買うことができなくなり、一方私たちは皆慢性疾患を抱えているのです。事故処理作業者たちは自らの不幸と重い病気の中で、やはり窮状に陥った家族の元に取り残されました。

ただ一つの希望は皆さんからのご支援でした。それが事故処理作業者たちの希望ともなり、生き延びよという指図の言葉ともなったのです。無関心でいられない皆さんのお気持ちが、私たちの心を揺さぶりました。

すべての事故処理作業者とチェルノブイリ被災者に代わり、私は皆さんがジトーミルに送って下さった人道支援物資、私たちの命を救ってくれた医薬品に対し、感謝申し上げたいと思います。

皆さんがゆるぎないご健康と平穏無事、ご多幸、平和と家族の仲睦まじさに恵まれますように。皆さんの慈善の使命に対し、深いお辞儀をさせていただきます。皆さんに神のご加護がありますように。

敬意を込めて

基金代表 オレクサンドル・コヴァルチュク

……………………………………………………………………………………………

[障碍者基金]

2022年4月4日

ウクライナ国チェルノブイリ障碍者基金ジトーミル市・ジトーミル州支部は、日本の〇〇〇、ドイツの団体Aktion Tschernobyl、また「チェルノブイリ救援・中部」の代表者の方々に、当基金へのご支援に対し心よりの感謝を申し上げます。

当基金のすべてのメンバーは、1・2・3級の障碍者であり、私たちは今や遠い過去の1986年、軍人・警察官・医師・運転手として、チェルノブイリ原発事故の事後処理に直接参加しました。

戒厳令下、私たちは必須の医薬品がない状態に陥りました。各人が絶望と不安に襲われました。

今日、私たちは人道支援物資の中から必要な医薬品を受け取り、基金のメンバーに配布しました。すべての事故処理作業者たちは、このようなサポートと、国にとって容易ならざる時期に救っていただいたことに対し、非常に感謝しています。

皆さんの国の上に平和な太陽が輝き、皆さんを熱と愛情で温めてくれますように。どうぞお元気で、お幸せでありますよう。

敬意を込めて

当基金のすべてのメンバーに代わり

基金代表 V.V.ヤルィノウシクィイ

……………………………………………………………………………………………

[消防士たち基金]

2022年4月4日

兄弟である日本とドイツの両国民に

親愛なる友人であり同胞である皆さん!

今日、我が国は戦争の地獄のさなかにあります。侵略者たちは私たちが平和に生活し働くことを許さず、敵の侵略の結果、繁栄していたウクライナの経済も破壊されました。

ウクライナ国民は、チェルノブイリ原発事故を初めとして、おそらく他のどんな国民よりも多くの困難を経験してきました。核の惨事という地獄のあらゆる領域をくぐってきた私たちは、福島第1原発事故後の日本国民の不幸と苦しみを受け止めました。そして平和と人命、財産を尊重することを、いつにもまして学んだのです。

チェルノブイリ原子力発電所事故の事後処理にあたった消防士たちに代わり、皆さんに、人道支援物資に含まれていた医薬品への心からの感謝を申し上げます。私たちの運命、健康と命に対して無関心でいられない皆さんのお気持ちは、涙が出るほど私たちを感動させました。

皆さんのご家族が、ゆるぎないご健康、和合と愛情に恵まれますよう、衷心よりお祈り申し上げます。

神が私たちを生き永らえさせ、困難な人生の道に誠実な友人とパートナーを送って下さったことを幸せに思います。戦争が終わり、自由で豊かなウクライナの地でお会いできることを信じています。

事故処理作業者である消防士たちに代わって

慈善基金「チェルノブイリの消防士たち」代表 ボリス・チュマク

……………………………………………………………………………………………

[プリピャチ・センター]

2022年4月4日

〇〇〇様への感謝状

私たちチェルノブイリ惨事の被災者は、ウクライナにとって困難なこの時期に真に必要とされる医療支援に対し、心よりの感謝を申し上げます。医薬品のみならず、健康を改善させるという希望をも与えていただきました。私たちの命と健康に不安を覚える、無関心ではいられない方々がいらっしゃることを知って、とてもうれしく思っています。

皆さんのご支援と、皆さんの誠実で優しい心、皆さんが私たちの問題を見過ごされないことに対し、改めて衷心より感謝申し上げたいと思います。皆さんの善行が、百倍にもなって皆さんの元に返ってきますように。

皆さんがご多幸とご繁栄、平和な空と明日という日への信頼に恵まれますように。

チェルノブイリ障碍者市民団体

「プリピャチ・センター」ジトーミル州支部 代表 レオンティイ・ドゥボク

……………………………………………………………………………………………

[ナロジチ病院]

日本の団体 〇〇〇御中

現在、我が国は戦争とその被害によって困難な状況にあります。残念なことに、ナロジチ自治体もその状況下で例外とはなりませんでした。公営非営利施設「ナロジチ病院」[訳注:現在の同院の正式名称は「ナロジチ町議会管轄公営非営利施設ナロジチ病院」]は、資金の不足と、すべての道路が封鎖された戦争状態のため、必要な医薬品を購入することができませんでした。

しかし、貴団体のおかげで、私たちは住民に医療を行い、侵略者たちの攻撃で被害を受けた人たちを救うための医薬品、そして医療機器(Medumat Standart社の人工呼吸器)までも入手することができました。

マリヤ・イヴァーニヴナ・パシュクを院長とするナロジチ町議会管轄公営非営利施設「ナロジチ病院」は、いただきました人道支援と皆さんのサポート、皆さんがウクライナの普通の人々の問題を見過ごされていないことに対して、心より感謝申し上げます。皆さんの善意と惜しみなく与える心が、百倍にもなって皆さんに戻ってきますように。

「あれから11年!原発事故は終わっていない3.13アクション」 ~ 福島県いわき市 ~

福島県いわき市で、3月13日(日)「あれから11年原発事故は終わっていない3.13アクション!!」が行われるという話を聞きつけ、長野から向かい参加しました。昨年同様、コロナ禍による参加人数を絞ってのアピール行動となりました。

背後には小名浜港が広がる丘の上から掲げた横断幕

地元の各労働組合と各政党、青年層が脱原発を訴え、コロナ禍にもかかわらず、100人を超える集会となりました。


集会では、各団体の代表から、原発事故に対する思いや、今後の脱原発運動についての話がありました。

総勢100人の仲間が集会に参加した

フクシマ連帯キャラバンの齋藤さんからのアピールでは、「震災当時は高校一年生で、何が起きているのかよくわからなかった。今、子ども2人の親となり、最優先に子どものことを考えるようになった。線量、避難経路、自分の経験を伝えること、その3つが大切だと思うようになった。原発の怖さを認識していない人が多く、経験したものが伝えなければならないと強く思うようになった。」という当事者の目線での言葉が深く心に刺さりました。

フクシマ連帯キャラバン隊団長 齋藤 直道さん

社民党の狩野市議は、諦めずにトリチウム汚染水の海洋放出反対行動を続けることが大切であると訴えました。

社会民主党 狩野光昭市議会議員

青年部で構成されている福島連帯キャラバンの皆さんとともに。

 

地元いわきでの脱原発運動に参加でき、長野と福島のつながりのはじめの一歩となりました。

今後も微力ながらも地元の方たちの活動の様子や状況を伝えていけたらと思っています。

 

 

松代大本営・象山地下壕を韓国文化放送(MBC)が取材

朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑を守る会が案内と説明

韓国の全国ネットのテレビ局、韓国文化放送(MBC)が3月23日、長野市松代を訪れて象山地下壕を取材しました。松代大本営追悼碑を守る会の表秀孝会長など2人が取材に応対しました。

MBCからは、記者とディレクター、カメラマンの3人が来訪し、松代大本営工事の概要や「朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑」の建立経過、長野市が説明看板の案内文を修正し、朝鮮人の強制連行・強制労働の歴史的事実をあいまいにしてしまった問題などについて取材しました。

守る会は、大本営工事では約6千人の朝鮮人労働者が働かされ、犠牲者の数は100人から300人程度だと推定されていると説明しました。壕内に残る削岩機のロッド(先端部分)や敗戦後に書かれたと思われる朝鮮人労働者の落書き(写真展示)、岩くずを運ぶために利用されたトロッコの枕木跡などについて説明しました。

また、2014年に長野市が設置した松代大本営地下壕の看板説明文で、「強制的に」と表現していた文言に白いテープを張り隠し、その後、新しい説明文で「必ずしも強制ではなかった」などと歴史的事実をあいまいにしてしまった問題についても説明しました。

この取材の様子は、韓国内のMBCニュースで4月上旬に放映される予定です。

インタビューを受ける表秀孝会長

長野市が2014年まで設置していた説明看板。説明文の「強制的に」という文言に白いテープが張られ隠された。

福島原発事故から11年、「2022原発のない福島を!県民大集会」に参加して

東日本大震災・原発事故から11年を経て「2022原発のない福島を!県民大集会」が3月12日に福島市で開かれ、ALPS(アルプス)処理水(汚染水)の海洋放出を許さないとアピールを採択しました。主催は、県民大集会実行委員会で、昨年に続いて規模を制限し、オンラインでも配信されました。会場110人、zoom72人、スタッフ40人の合わせて222人が参加しました。

ふるさとを返せ 津島原発訴訟原告団長・今野秀則さんと副団長・石井ひろみさん

開会前のビデオメッセージ上映では、ふるさとを返せ 津島原発訴訟原告団長・今野秀則さんと副団長・石井ひろみさんから、訴訟の現在の状況について報告がありました。新地町・漁師の小野春雄さんからは「自分たちの仕事場に汚染水を流していいと誰が言ったのか・・・」という切実な思いをお聞きし、また太平洋の放射性廃棄物の投棄について、海外の4人の皆さんから「地球は、海は、人間だけのものではない。自分では話すことができない生物を代表して反対します」などのメッセージがありました。

海外からのメッセージ マリンシャ・ジョーンズさん

角田政志実行委員長は、処理水海洋放出について「(国は)疑問や意見に丁寧に向き合い、議論を通して理解を進める努力をするべき」だと強調しました。また、ロシアのウクライナ侵攻と原発への攻撃を厳しく批判。「世界が原発のない社会に向かうことを強く望む」と訴えました。

角田政志実行委員長

そして、さようなら原発1000万人アクションの古今亭菊千代さん(落語家)が連帯あいさつしました。

連帯あいさつをする、さようなら原発1000万人アクションの古今亭菊千代さん(落語家)

 

「福島からの発信」と題した企画では、処理水の小委員会委員だった小山良太福島大学教授が参加者の質問に答えました。海洋放出の事業者となる東京電力がこの間、さまざまなトラブルや事故隠しをしたことに触れ「廃炉まで東電が一度もミスなく流せるか。情報をきちんと出すのか。そのリスクにさらされる」と述べました。

高校生平和大使の3人は「原発事故を二度と起こさないために正しい情報を伝えたい」と訴えました。

第24代高校生平和大使の皆さんからの質問に答える小山良太福島大学教授

 

日時:2022年3月12日(土)10:15〜11:30(10:00〜オープニング)
場所:「キョウワグループ・テルサホール」(福島テルサFTホール)
詳細:http://fukushima-kenmin.jp/

【プログラム】
1. 開会あいさつ
2. 実行委員長あいさつ
3. 連帯のあいさつ(さようなら原発1000万人アクション)
4. 福島からの発信
・「ALPS処理水の海洋放出」に関する情報の発信
・若者からの訴え(第24代高校生平和大使他)
5. アピール採択
6. 閉会あいさつ

【主催】
「2022 原発のない福島を!県民大集会」実行委員会
・県漁業協同組合連合会   ・県女性団体連絡協議会  ・県森林組合連合会
・県生活協同組合連合会   ・県農業協同組合中央会  ・ハイロアクション福島
・ふくしま復興共同センター ・フクシマ原発労働者相談センター
・脱原発県民会議      ・県平和フォーラム

杉尾秀哉・参議院議員と県労組会議が意見交換

政策要望書と推薦決定通知書を杉尾秀哉氏に手渡す

県労組会議は3月21日、長野市内で役員、単産・地区労組会議の代表18人が参議院議員の杉尾秀哉氏と意見交換しました。コロナ禍でもあり、会場参加とオンライン参加併用で開きました。

県労組会議はすでに1月の幹事会で、今年7月に実施される参議院議員選挙長野県選挙区に立候補予定の杉尾秀哉氏の推薦を決定しています。そのうえで、杉尾秀哉氏に平和や民主主義に関わる事項や各労働組合が抱える政策課題についてまとめた「政策要望書」(別掲)を提出し、意見交換を行う方針を決めていました。

意見交換会では、冒頭、松澤佳子議長が「労働組合が行う選挙活動、政治闘争に対する規制や攻撃が強まるなか、昨年の総選挙では、なかなか先頭に立って頑張ることができなかった点は反省している。7月の参議院選挙は重要。自民党に勝利を許すと国政選挙が3年間ない『黄金の3年間』となり、憲法9条改憲や戦争ができる国にますますなっていく。労働者の要望をまとめた政策要望書を杉尾さんに手渡し、意見交換するなかで共にたたかう決意を固めたい」とあいさつ。

続いて、杉尾秀哉氏が2016年に参議院議員となって以来、長野県内のさまざまな現場を歩いてきた経過を振り返り、「働く仲間、生活者、納税者の視点を大切にする政治をめざし、次の機会が与えられれば、さらに粉骨砕身、頑張りたい」などと決意を表明。県労組会議が提出した政策要望書についても見解を述べました(杉尾氏の発言要旨は別掲)

次に、意見交換に入り、自治労、私鉄、長野地区労組会議から公共サービスや地域公共交通などについて要望が出されました。

意見交換の後、松澤議長が「推薦決定通知書」を杉尾秀哉氏に手渡し、オンライン参加者も含めてみんなで記念撮影をして終了しました。


県労組会議の杉尾秀哉氏あて政策要望書

 第26回参議院選挙に向け、長野県平和・人権・労働組合会議は、下記の通りの政策要望を提出します。貴殿におかれては、私たちの政策要望を尊重していただき、当選後の国会活動に反映していただけるように要請いたします。

1.立憲主義に基づき、憲法9条の改悪に反対し、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権を掲げる日本国憲法の原則を徹底して守ります。

2.核兵器禁止条約を批准し、脱原発と再生可能エネルギーへの転換を積極的に進めます。

3.沖縄県の米軍辺野古基地建設に反対し、日米地位協定の改定を求めます。

4.労働基本権を擁護し、労働者全体の賃金引き上げと労働者保護ルールの堅持、官民の非正規雇用の待遇改善を図り、正規雇用化をめざします。

5.男女の賃金格差、雇用格差をなくし、女性が安心して働き続けられる権利確立に取り組みます。また、LGBTsなどすべての差別の解消に取り組みます。

6.真の地方自治を実現するための財政を確立し、人員確保を進めます。病院、保健所、保育所、水道など市民の健康と生命にかかわる公共部門の充実をはかります。

7.コロナ対策については、最重要政策と位置付け、中小零細企業への支援を拡充し、雇用保障、労働条件の維持・向上に取り組みます。

8.規制緩和とコロナ禍の直撃を受けている地域公共交通の維持、活性化対策を強化します。

9.国有林は「国民の共有財産」であることを堅持し、地球温暖化防止の観点からも十分な予算を投入します。

10.食料自給率の向上や食の安全を確保し、地域における農林水産業を再建します。

11.保育、学校教育にかかる総ての費用の無償化を進め、子どもたちの学ぶ権利を等しく保障します。

12.法人税の累進税率を導入、所得税の最高税率を引き上げ、金融所得への総合課税化など大企業に応分の負担を求め、所得の再分配政策を強化します。


働く仲間、生活者、納税者の視点を大切にする政治をめざす

杉尾秀哉・参議院議員の発言要旨

■生活者の視点で現場の声を国政に届けてきた5年半

2016年7月の参議院選挙で、それまで長野県は2議席が1議席になった。全国に先駆けて市民と野党の統一候補として多くのみなさんの支持で当選できた。「よそ者」「落下傘」と言われるなかで、みなさんの支持が唯一の頼りだった。働く仲間、生活者、納税者の視点を大切にする政治をめざし、無我夢中に走ってきた5年半だった。現場の声を聞いて国政に反映してきた。地域の課題、公共交通や農業、林業の問題など長野県の課題も丁寧に拾い上げてきたつもりだが、まだまだ道半ば。次の機会が与えられれば、さらに粉骨砕身、頑張りたい。

■岸田首相の「聞く力」は国民ではなく自民党内に向いている

この5年半、安倍さん、菅さん、岸田さんと歴代3人の総理大臣と対峙してきた。岸田政権になって少しソフトなイメージになったが、安倍、菅時代の自民一強政治は基本的には変わっていない。

岸田首相は一言でいうと「中身がない」。「新しい資本主義」とか言っているがまったく中身がない。会議体をつくって中身はみなさんで考えてという態度だ。本当にこの人がリーダーでいいのか。

岸田首相が強いのは、政権を維持するためなら何でもすること。「聞く力」は国民や野党に向いていなくて、自民党内の安倍さんや麻生さん、菅さんなど派閥のリーダーに向いている。危ないなと感じる。

■大政翼賛的な政治にさせないために参議院選挙が分岐点

コロナやウクライナの事態に便乗した議論が永田町でかなり大きくなり始めている。

その一つが専守防衛や非核三原則など、憲法や平和の根幹にかかわる問題。自民党の中では「敵基地攻撃能力」の議論が出ている。相手が打つ前にミサイル基地をたたくのは「先制攻撃」に間違いない。実際には事前にたたくのは難しいので、軍拡競争をエスカレートさせるだけだ。

非核三原則の見直し、「核共有論」も実際にはアメリカは共有を認めないだろう。ウクライナは核兵器を持っていなくって、ロシアは持っている。日本もウクライナのように攻め込まれないようにするためアメリカの核兵器を日本にも配備しなければならないという安倍さんの主張は、きわめて危ない議論だ。自民党幹部が賛同して議論を始める、これに岸田首相はブレーキをかけていない。

さらに非核三原則は「昭和の遺物」と主張する維新の会などもきわめて危険だ。

 憲法9条の改定、緊急事態条項の創設なども憲法調査会も衆議院では、毎週開かれる状況となっている。

 石油などのエネルギーが高騰するなか、原発再稼働の議論も出ている。

 参議院選挙の結果によってはきわめて危ない状況になる。民主・リベラル勢力が後退すれば、自民党にフリーハンドを与えることとなる。しかも、2025年まで国政選挙がないと予想され、3年間で自民党は自由にやってくる危険性が高い。野党の状況を見てもまさに大政翼賛的な政治になってしまう危険性がある。

 日本にとって大きな分岐点となる参議院選挙。県内をくまなく歩き訴えていきたい。

福島原発事故から11年-3月11日当日、脱原発への決意新たに

放射能汚染が今も住民を苦しめている現実を見据えよう

2011年3月11日14時46分、東日本一帯を襲った巨大地震。地震と津波によって、犠牲者は約1万8千人、行方不明者は約2千8百人にのぼりました。

東京電力福島第一原子力発電所は、電源喪失によって冷却機能を失い、核燃料が原子炉を突き破って溶け落ちる「メルトダウン」を引き起こしました。

東日本全域に放射能が飛散し、福島原発の近隣では、いまだに高濃度の放射能汚染によって住民が帰還できない地域が広がっています。

たった一度の原発事故で、多くの市民が平穏な生活を奪われ、健康被害におびえることになってしまいました。

原発事故の被害にあった市民の苦難は、これから何十年も続きます。

私たちはこの現実を忘れてはならないし、二度と繰り返さないために脱原発社会をめざす決意を12回目の3・11に改めて誓い合いました。

長野駅前で約40人がスタンディング - 14時46分に黙とう

市民団体や県原水禁などでつくる脱原発長野行動実行委員会は3月11日、長野駅前に約40人が集まり、福島原発事故を忘れず、脱原発社会への進路の転換を訴えるスタンディングを行い、地震が発生した14時46分には、参加者が黙とうをささげました。また、ハンドスピーカーを使って道行く市民にアピールしました。

「当たり前の日常が奪われた現実を忘れない」 

        松澤佳子さん(県労組会議議長)のスピーチ

11年前の3月11日の1か月後、ボランティアで福島に入った。自分のお母さんくらいの女性に「本当によく来てくれた」と手を握られた。原発事故にあった福島の人々ががいかに孤立させられていたかを感じた。福島のお母さんたちは子どもにマスクをつけさせるか、つけさせないか、避難をするか、しないかと、仲の良かった家族や友人たちが分断され、対立させられていました。帰還困難地域はいまだに存在し、除染をしても森林、山は全く手がついていない。新しい役場はできても暮らせるインフラはない。当たり前の日常が奪われて11年、この現実を忘れてはならない。

「『住民なき自治体』での復興事業への疑問」

        兒玉聖史さん(自治労県本部青年部長)のスピーチ

福島原発事故は、原発の技術というものは、ひとたび事故が起きれば、その地域に立ち入ることができない、容易に戻ることはできない、大きな負荷を私たちに与えるのだと教訓として教えてくれている。まさしく故郷を失うというとても大きな損失をもたらすことを私たちは学んだ。だからこそ、どのようにこの技術と向き合うのか、このままこの技術を推進していって大丈夫なのだろうかと問われている。地域の復興に携わっている自治労の仲間と意見交換をしたことがある。復興事業をしながら悩んでいる仲間がいた。自治とは何なのか?人と人が集まって、つながって集団となり町になる、地域になるというなかで、「誰もいない空っぽの町の外側をきれいに飾っている、そんな変な感じがする。救うべき人がわからない、目に見えない」と言っていた。霧をつかむような感覚、住民なき自治体に疑問を感じている仲間。いま彼はどういう思いでやっているのか?、復興が進み、彼らの思い、やりがいはどこにあるのだろう。思い出すたびにモヤモヤする思いだ。原子力発電所の事故は人と人とのつながりを引き裂くとても恐ろしいのものだと感じた。

「『原発いいよ、仕方ねえべよ』とは言えない」

        草野麻理子さん(いわき市からの自主避難者)のスピーチ

私は、2011年の福島原発事故の影響で、福島県いわき市から長野市に自主避難した。毎年この日のこの時間になると、胸がザワザワして、苦しくなる。あのときの大津波で大勢の人が亡くなった。あのときを経験した自分にも、振り返れば大きな変化があった。家族や地元を離れ長野市での生活が始まった。3.11前は社会の動きに殆ど関心がなく、原発のことなど何も知らなかったこと。事故が起きて初めて原発の恐ろしさを知った。ロシアが攻撃した欧州最大のザポリージャ原発は世界で3番目の規模。そこで、1番はどこなんだろう?と思っていたら、なんと、柏崎刈羽原発だった。ここから、直線距離で93.5キロの原発が、世界で1番大きな原発だなんて。原発が戦争の道具・おどしに使われている今、決して安全とは言えないことを証明しているようなものだ。私たち長野県民にとっても、今のウクライナの状況を対岸の火事とはせず、備えないといけないといけないと考えるべきだ。今年に入って、福島県沖で水揚げされたクロソイという魚から基準値100ベクレルを超える1400ベクレルの放射性セシウムが検出された。昨年12月に出荷制限が解除されたばかり。これに加えて汚染水の海洋放出をしたら、どうなってしまうのか。私が小さな子どもの母親だったら、福島県そして近隣の海で獲れた魚は食べない、食べさせたくないというのが正直なところだ。事故から11年…私は、これまでの福島第一原発の状況をみていながら、これ以上原発に頼ってエネルギーづくり、そして、子どもや孫たちにその管理を、行く末を押し付けていくなんて、「うんいいよ、仕方ねえべよ」とはどうしても、いえない。原発事故を経験した者としてのせめてもの責任と感じている。

☞3.11脱原発長野行動の動画はこちら

ロシアのウクライナへの軍事侵攻から1カ月-3月24日、いっせいに反戦の声をあげよう!

ロシアはウクライナへの軍事侵攻を直ちに中止を!

プーチン大統領は核兵器による威嚇、原発の占拠をやめろ!

即時停戦、国際社会との対話による平和的な解決を!

2月24日、ロシア軍がウクライナへ軍事侵攻をしてから間もなく1カ月になろうとしています。ロシア軍は、病院・住宅などの民間施設などにも爆撃を行い、多くの市民の死傷者が出ています。

いかなる理由があろうが、主権国家への軍事侵攻は絶対に認められません。ロシアはただちに軍事侵攻を停止し、話し合いによる解決を図るべきです。また、核兵器による威嚇や原発の占拠などは、ヒロシマ・ナガサキで核兵器の使用、福島第一原発での放射能被害を経験した日本人にとって、絶対に許せない行為です。

3月24日には、軍事侵攻からちょうど1カ月を迎えます。ちょうど1カ月の節目の日に、軍事侵攻に抗議し、即時停戦を求めて、みんなでいっせいに反戦と抗議の意思を示しましょう。

◆3月24日に街頭・繁華街でプラカードをもって反戦・平和の意思を示しましょう。

◆ロシア大使館に抗議の声を届けましょう。

◆ウクライナへ避難民支援の募金を届けましょう。

ロシア軍はウクライナの原発から直ちに撤退を-日本原水禁が声明を発表

ロシア軍のウクライナ軍事侵攻は、ウクライナの市民社会へ大きなダメージを与えています。その中でロシア軍は、ジュネーブ条約で禁じられている原子力発電所への攻撃を始めました。欧州でも有数の原発立地国ウクライナには、事故を起こし運転を停止したチェルノブイリ原発を除いて、4カ所15基の原発があります。初めての原発立地地域での戦闘は、日本にとっても他人事ではありません。原水爆禁止日本国民会議(日本原水禁)は、ロシアの暴挙に抗議し、「脱原発社会」の実現を訴える声明を発表しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本原水禁声明:原発事故を誘発するロシアの軍事占拠を許さない

ウクライナの原子力企業エネルゴアトムは、3月8日、ウクライナ北部のチョルノービリ(チェルノブイリ)原発で電力供給が停止したため、貯蔵中の使用済み核燃料を冷却する電源が失われたと発表しました。また、原子力機関(IAEA)が設置した監視システムからのデータ送信が、停止したことも明らかになりました。翌日9日、国際原子力機関(IAEA)は、ウクライナ南東部のザポリージャ(ザポロジエ)原発でも設置された監視システムからのデータ送信が停止したことを明らかにしました。

チョルノービリ原発について、IAEAやウクライナ外相は、運転停止から相当の時間経過があり「安全性への致命的な影響はない」としていますが、3月4日に戦闘があったザポリージャ原子力発電所では、1基の原発が稼働中で、変圧器や外部高圧電線の損傷などが報告されています。詳細は不明ですが事故につながることが懸念されます。チョルノービリ、ザポリージャ両原発は、現在ロシア軍に占拠されており、通常の管理体制が保証されていません。原発従事者もロシア軍の拘束下におかれての業務遂行が強要され、ロシアは原発の管理権はロシア側の手にあると主張しています。

チョルノービリ原発では、使用済み核燃料貯蔵施設付近で、ザポリージャ原発では、原発に隣接する訓練施設で銃撃戦が起きました。また、核物質を扱うハリコフの国立物理技術研究所へもミサイル攻撃が行われています。幸いにも今のところ過酷事故にはつながってはいませんが、状況次第ではチョルノービリ原発や福島原発事故のような、放射性物質を外部環境に放出する事故も予想されます。ジュネーブ条約が禁じている原子力施設への攻撃は、断じて許されるものではありません。

軍事占領下で、万が一原発事故が起これば、事態への対応は混乱を極めることが予想されます。事故の拡大と放射能被害は、ウクライナにとどまらず、ヨーロッパや中東、ロシアからアジア諸国へ拡がる事が懸念されます。人類の生命と地球環境に大きな影響を与えるもので、ロシア政府は、原子力施設への攻撃と占拠を直ちに止め、異常事態が続く原子力施設を解放しなければなりません。

ウクライナには、他にもリウネ、フメルニツキー、南ウクライナの3カ所、9基の原発(ザポリージャを含んで計15基)が存在し、ロシア軍は南ウクライナ原発占拠に動いていると伝えられます。軍事戦略上の理由で原発を戦火に巻き込むことは、核兵器の使用と同様に非人道的行為であり、人類に対する犯罪といえるものです。原水禁は、軍事占拠を止めて一刻も早く原発を通常の状態に戻すこと、そして、ロシア軍はウクライナから撤退することを強く求めます。

原発立地地域での初めての戦争は、私たちに様々な教訓を運んでいます。原発の抱える様々なリスクを改めて認識し、脱原発を早期に実現することが求められています。原水禁は、多くの市民と共に、さようなら原発の運動を拡大し、脱原発社会へのとりくみを強化していきます。

2022年3月13日

原水爆禁止日本国民会議 共同議長 川野浩一/金子哲夫/藤本泰成

福島原発事故から11年-長野・松本で脱原発集会とスタンディング

2011年3月11日14時46分、東北地方を襲った巨大地震は、街が破壊され津波に飲み込まれ、原発事故によって帰還できない故郷が生まれるという未曽有の大災害となりました。

福島第一原発では、日本の原子力史上、最悪の大事故となりました。原発事故は収束どころから、いまだに放射能を大気中や海洋、土壌に放出し続けています。11年たったいまでも福島県では多くの人々が苦しい避難生活を余儀なくされています。故郷を放射能で奪われ、生活にも健康にも不安を抱えている人々がいる福島の現実があります。政府は、東北地方の復興が進んでいると強調しますが、津波被災地や原発事故の後処理を見ると、とても「復興」が順調に進んでいるとは言えない状況です。

3・11を前にした3月6日、長野市と松本市で脱原発を訴える集会・パレード、スタンディングでのアピール行動が実施されました。

長野駅前で右翼の妨害はねのけ40人がスタンディング

長野市では、市民団体や県原水禁などでつくる脱原発長野行動実行委員会のメンバー約40人が長野駅前に集まり、横断幕やプラカードを持ってスタンディングを行い、トランジスタメガホンで道行く市民にアピールしました。関東方面から来県した右翼団体が街宣車で私たちの行動を妨害しましたが、毅然と対応しアピールを行いました。アピールでは、11年前に福島原発事故から自主避難してきた草野麻理子さん(県労組会議書記)が自らの体験も含めてマイクをもって訴えました(アピール内容は別掲)。

松本市では150人が集会・パレード

福島で子どもの被ばく問題に取り組む千葉由美さんもアピール

松本市では、市民団体や原水禁などでつくる脱原発信州ネットワークが松本花時計公園で「3-6サラバ原発 長野県大行進㏌松本」集会を開き、約150人が参加しました。集会では、福島県いわき市で子どもたちの原発事故後の初期被ばく問題に取り組む千葉由美さんが特別ゲストとしてアピール。集会後には、市街地をパレードして市民に脱原発を訴えました。

「原発が戦争の道具、 おどしに使われることに〝ごせっぱらやける”(腹が立つ/福島弁)」

福島県いわき市からの自主避難者、草野麻理子さんのアピール

☞3・6脱原発長野行動の動画はこちら