21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

2.6tの支援米をアフリカ・マリ共和国に発送

 食とみどり、水を守る県民会議とJAグループが合同発送式

発送式には若穂幼稚園の園児も元気に参加してくれた

あいさつする中川博司・県民会議会長

食とみどり、水を守る長野県民会議は1月14日、長野市のJA長野県ビルでJAグループと合同でアジア・アフリカ支援米発送式を行いました。

世界の食料は高値水準で推移しており、異常気象などにより不安定な状態です。国連世界食糧農業機関(FAO)などの推計では、現在、慢性的な食料不足に苦しむ人々は世界で約6億7300万人(2024年時点)もいるとされ、依然として深刻な状況が続いています。

アフリカの内陸に位置するマリ共和国は、国連が規定する「後発開発途上国」で世界の中でも最貧国の1つです。食とみどり、水を守る県民会議は1995年から「アジア・アフリカ支援米」運動として、県内の支援田で作付けしたコメ、一握り運動のカンパ米を毎年マリ共和国に送ってきました。JAグループも1998年から「国際協力田運動」として県内で作付けしたコメをマリ共和国に送っています。

園児たちが思い思いにコメ袋に絵やメッセージを書き込んだ

参加者で記念写真

発送式では各協力団体代表よりあいさつがあり、県民会議からは中川博司会長(長野県議会議員)が「農業や林業、第1次産業、とりわけ食料は赤字だから作らなくていいというものではない。農家は赤字でも生産し続けてきた。今こそ、所得を補償する政策が必要だ。コメ価格の高騰、コメ不足を受けて、アジア・アフリカ支援米の取り組みにも影響が出ている。支援田を担う人が減少し、若い人にいかに参加してもらうかが課題だ。今後、支援田だけではなく「一握り」拠出運動にも取り組みたい。今年は例年より少ないコメの量だが、飢餓に苦しんでいる子どもたちが無数にいることをみんなに広げていきたい。」とあいさつをされました。

若穂幼稚園の園児からは、「大事に育てました。おいしく食べてください。」とメッセージを贈るなど発送式を盛り上げてくれました。

参加者で2.6tのコメをトラックに積み込んだ

出発するトラックをみんなで見送り

  

参加者一人ひとりがコメ袋にマリ語や日本語でメッセージを書き込み、最後にコメをトラックに積み込み、拍手で見送りました。

本年は食とみどり水を守る県民会議とJAグループ合わせて2.6tの支援米を送ることができました。

 

公開講座「戦後80年 松代大本営から考える戦争と平和」

「戦争と植民地支配、国内暴力支配を一体と捉える歴史観を」

山田朗氏(明治大学文学部教授)が長野市松代で講演

追悼碑を守る会が主催 約120人の市民・地域住民が参加

後援する山田朗氏

地域住民や市民、約120人が聴講した

松代大本営追悼碑を守る会は2025年8月10日、戦後80年・追悼碑建立30年の節目の企画として、大本営研究など軍事史に詳しい明治大学文学部の山田朗教授を招き、公開講座「戦後80年 松代大本営から考える戦争と平和」を長野市サンホールマツシロで催し、115人の市民が傾聴しました。

戦争体験者が少なくなるなか、戦争の記憶が風化し、昨今、世界中での紛争の多発や軍事的緊張が増大、非戦、反戦の誓いが揺らいでいかないか危惧される中、戦後80年という節目の年に、改めて松代大本営工事の実相に触れて、日本は過去とどう向き合って、未来にのぞめばいいのかを考える機会としたいとの想いから企画されました。長野市及び長野市教育委員会から後援をいただきました。山田教授は、満州事変から日中戦争、アジア太平洋戦争へと戦禍を拡大した侵略と植民地支配の加害の歴史は、新たな植民地・占領地支配、暴力の連鎖であり、戦争動員体制のために国内はもとより朝鮮半島からの朝鮮人の強制連行・強制労働が行われたと指摘、「本土決戦」遺跡である松代大本営地下壕跡は、「80年前の無謀な戦争の記憶の継承地であり、戦争・植民地支配・暴力=強制労働の記憶継承の発信地である。戦後における差別・貧困・格差を考える場にしていくことが重要」と訴えました。

山田朗教授の講演録をお届けします。

誰もが安心して働き、暮らせる社会の実現をめざして

今年の県労組会議定期総会は、60人を超える参加者とともに新たな運動方針を確認しました

長野県平和・人権・環境労働組合会議(県労組会議)は10月31日、代議員・傍聴者など約60人を集め、長野市内で第30回定期総会を開きました。高市早苗衆議院議員が10月21日、第104代内閣総理大臣に指名され、憲政史上初の女性首相として組閣されたばかりでした。 

主催者挨拶をする宇佐美正信議長

総会議長を務めた信毎印刷労組の丸山信子さん

主催者あいさつで宇佐美正信議長は、石破政権が退陣し、高市政権が発足した点について触れ「保守中道路線から保守右派へとなり、日本が再び安倍政権回帰へとなってしまい、自民党の解党的出直しとは言い難い危険な方向へ進むことは必至な情勢です。とりわけ参議院選挙では外国人を差別し、日本人ファーストといった自国さえよければという多文化共生社会の実現を否定する差別・排外主義政党が台頭するなど民主主義を脅かす危険な政治情勢にあります。平和も人権も環境も今すぐには結果が出ないことも多くありますが、学習と交流など通じ単産・地域の枠を超えて労働者の立場に立って引き続き労組会議運動を進めていきたい」と呼びかけました。

来賓として、連合長野の根橋美津人会長、立憲民主党県連の埋橋茂人政調会長(長野県議会議員)、社会民主党県連合の中川博司代表(長野県議会議員)、部落解放同盟県連の小山慎彦執行委員長、朝鮮総聯県本部の李 明宏委員長、県労働金庫の西澤忠司理事長、こくみん共済coop長野推進本部の吉岡光久事務局長にごあいさつをいただきました。

経過報告をする喜多事務局長

来賓、役員、代議員など約60人が参加

討論では、レゾナック労組大町支部の矢口泰宏書記長、長野地区労組会議の宇都宮庸雄議長、私鉄県連の荻原公和執行委員長ら3人の方から、それぞれ喜多事務局長への深い感謝の言葉とともに発言していただきました。「連合に加盟できない(産別に加盟していない)花工房福祉会労組が結成された経緯。国鉄闘争の学習会を開催」(長野地区労組会議)。「公共交通運営の大変な状況から県への働きかけの成果への御礼」(私鉄県連)

 

レゾナック労組、矢口泰宏書記長

長野地区労組会議、宇都宮庸雄議長

私鉄県連、荻原公和執行委員長

 

特別決議として「平和と民主主義、国民生活を守り抜くため、総選挙に勝利し政権交代を実現する決議」が採択されました。最後に「労働者の誇りと希望を胸に、どんな困難にも屈せず、社会の公正と平和を守るために、これからも堂々と運動を続けます。すべての働く仲間とともに、私たちは声を上げ、手を取り合い、連帯の力で新しい時代を切り拓くことを誓い合いましょう。」とする「総会宣言」を採択しました。

そして長きに渡り、県労組会議事務局長として、長野県の運動を牽引してきた喜多英之事務局長が退任されました。

喜多事務局長は今後も特別幹事として、信州市民連合を始めとして、日朝長野県民会議・長野県アスベスト対策センター・ミャンマーの民主化を支援する信州の会などのさまざまな運動を担っていただきます。

退任あいさつをする若林茂副議長

新たに特別幹事となるお二人と記念撮影

役員改選では一部役員が交代しましたが、県労組会議三役は若林茂副議長、喜多英之事務局長が退任され、新たに特別幹事として今後も関わっていただくことになりました。また、新たな副議長に髙橋洋さん、事務局長に草野麻理子さんが選任されました。役員体制(四役)は以下の通りです。

◆議長=宇佐美正信(国労長野)、◆副議長=伊藤浩二(自治労)、髙橋洋(私鉄県連)、大橋孝宏(森林労連)◆事務局長=草野麻理子(自治労)◆事務局次長=間宮正博(県労組会議・自治労)

新たに副議長に選出された私鉄県連・髙橋洋さん

事務局長に選任された草野麻理子さん

 

総会宣言全文

信州護憲ネット第70号「戦後80年 戦争の爪痕を未来へつなぐ」発行しました

侵略戦争を否定する政党の躍進、外国人排除の風潮の広がり

戦後80年を迎えましたが、いまだにあの戦争はなんだったのかを日本人自身が直視できない状況がつづいています。自民党総裁選では高市氏が就任し、直近の国政選挙では、太平洋戦争は侵略戦争ではない、と述べるなど史実を無視する発言を繰り返す政党が躍進しました。社会に広がった格差と分断から、外国人排除の風潮も生じています。今号では、今年5月3日の憲法記念日に長野市内で開かれた「市民の憲法講座」での「戦後80年 戦争の爪痕を未来へつなぐ」をテーマにしたアイ女性会議の木下容子氏と松澤佳子氏による報告をお届けします。

飯田下伊那の戦争遺跡を学ぶ

中国侵略の現場、アウシュヴィッツを巡る平和の旅

木下氏からは飯田下伊那の戦争遺跡について、松澤氏からは中国侵略の現場、アウシュヴィッツを巡った平和の旅について報告して頂きました。1932年に日本の傀儡国家「満州国」が中国東北部に建国され、1945年の敗戦まで国策の満蒙開拓によって全国から約27万人が入植し、8万人が犠牲になりました。長野県内からは都道府県別で最多の3万人超が送り出され、うち飯田下伊那地域からは8389人と県内最多でした。

満蒙に送り出した責任、次世代に伝えていく義務

木下氏は「多くの開拓民を満蒙開拓に送り出した地域だからこそ、送り出した側としてもその歴史を次世代に伝えていく義務があるのではないか」と訴えました。松澤氏は「侵略の加害者である日本人自身が、加害の歴史を知らないという現状」を指摘します。戦後80年を迎え戦争体験者がいなくなる近未来が迫る今、私たちはどう生きていくのか、が問われています。

■以下のブログでも当日の講座の様子をお伝えしています

市民の憲法講座「戦後80年 戦争の爪痕を未来へつなぐ」

信州護憲ネット会報70号

「戦後80年 戦争の爪痕を未来へつなぐ」

311 子ども甲状腺がん裁判第15回口頭弁論を傍聴して

東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時、福島県内に住んでいた男女7人が東京電力に損害賠償を求めている「311子ども甲状腺がん裁判」の第15回口頭弁論が9月17日、東京地裁で開かれた。

原告側は、東電が主張する「100ミリシーベルト以下では健康影響はない」との考え方を「科学的に否定されている」と批判し、被告側の根拠とする調査の問題点を指摘した。6月に追加提訴した原告の一人は法廷で、「私にとって福島で育つということは、国や社会は守ってくれないということを肌で感じることだった」と涙ながらに語った。弁論後の支援集会でも「支えてくれる人の存在に救われた」と話し、会場から温かな拍手が送られた。

裁判の報告と、弁護団のプレゼン動画、原告8ひとみさんの意見陳述の音声のURLを載せておきますので、ぜひ聴いてください。

                   

 

 

        

学習会に参加してください。Zoomでの視聴も可能です

ハラスメント(カスハラ・パワハラ・セクハラ)問題

〈第19期〉21世紀の労働運動研究会 9月12日 須坂市で

労働運動研究会第3回講座の講座のテーマは「ハラスメント問題」です。パワハラ、セクハラ、いじめなど職場では労働者の尊厳を傷つける企業・使用者が相変わらず横行しています。職場での労働強化や人員削減で、労災職業病も後を絶ちません。

さらに、顧客からの理不尽なクレームや言動によって労働者のメンタルが傷つけられる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となっています。今年6月にカスハラ対策を雇用主に義務付ける労働施策総合推進法改正法案が可決されました。カスハラ対策を事業主の「雇用管理上の措置義務」とする内容です。

今回の講座ではカスハラ問題についても講師の小川英郎・弁護士にお話しいただきます。Zoomでの視聴も可能です。

戦後80年 日本と朝鮮半島、東アジアの過去・現在・未来を読み解く

日朝問題学習会 9月20日 松本市で

第二次世界大戦の終結、日本の敗戦から80年が経過しました。1945年8月15日、戦争終結のこの日は朝鮮半島にとっては日本の植民地支配からの解放の日でした。長きにわたって侵略戦争と植民地支配に終始した日本は、その反省に基づいて「日本国憲法」の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しよう」との強い決意の下、世界に向けて「不戦の誓い」を表明しました。

しかし、戦後80年を経過した今、「新しい戦前」との言葉に象徴されるように「不戦の誓い」からはほど遠い状況になっている。2015年9月の「安全保障法制」の改悪以降、自衛隊は米軍とともに軍事演習を繰り返し、防衛予算はほぼ倍増しました。「敵基地攻撃能力」の保有など専守防衛を逸脱した軍拡が進んでいます。一方で、「日本人ファースト」を標榜する政治勢力が台頭し、群馬県民の森の「記憶 反省 そして友好」の碑の撤去に象徴される「排外主義」が日本社会をばっこしています。植民地時代の強制連行や慰安婦、関東大震災時の朝鮮人虐殺など様々な人権侵害を否定する歴史修正主義の横行は、もはや無視できない状態になっています。

日朝長野県民会議は、日本と朝鮮の友好な関係構築を基本に、日朝国交正常化、在日朝鮮人の人権確立、朝鮮戦争の終結などの課題に取り組んできました。日朝間では、いまだに国交がなく、植民地支配の清算もされていません。戦前を総括しきれずにきた日本社会は、いまだに植民地主義を払拭しきれずにいます。そして歴史をゆがめようとする勢力が台頭してきています。戦後80年、歴史に再び向き合い真摯な反省から新しい出発を模索しなくてはなりません。

日朝問題学習会は、講師にジャーナリストで情報誌「インサイダー」編集長の高野孟氏を招き、「戦後80年 日本と朝鮮半島、東アジアの過去・現在・未来を読み解く」をテーマに講演していただきます。日本がアジアとの障壁になっている侵略、植民地支配の歴史をどう清算するのか、歴史認識をどのように共有していくのか、これからの日本の東アジア外交の展望など、気骨のジャーナリストである高野孟さんが熱く語ります。

311 子ども甲状腺がん裁判第14回口頭弁論を傍聴して

東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時、福島県内に住んでいた男女6人が東京電力に損害賠償を求めている「311子ども甲状腺がん裁判」の第14回口頭弁論が6月25日、東京地裁で開かれた。

また、 6月3日、新たな原告が追加提訴した。提訴したのは、高校3年生の時に甲状腺がん手術を受けた20代の女性。女性は長年、自身の甲状腺がんについて、「事故前からあったもの」という医師の言葉を信じ、「原発事故との因果関係はない」と考えていた。しかし、重い心的外傷ストレス障害を負い、原発事故と甲状腺がんの問題に向き合わざるを得ない中で、本訴訟を知るに至り、提訴の意思を固めたもの。以下の媒体からもどうぞ。

https://www.ourplanet-tv.org/50989/

https://note.com/masanoatsuko/n/n8025237dc255?sub_rt=share_pb

https://www.sankei.com/article/20250603-RPXNYF5V3JMI3KXTFKTXQ2QRZA/

立憲野党の統一候補 羽田次郎さんが圧勝

国民生活の立て直しと共生・平和・民主主義の政治実現を

7月20日に投開票された参議院選挙長野県選挙区では、現職の羽田次郎さんが42万票を超える得票で再選を果たしました。

一方で、「日本人ファースト」を強調し、民族排外主義や封建的な家族観を前面に押し出す参政党も議席を急増させました。特に、若い世代で参政党の支持が多く、今後の政治のあり方が問われています。

県労組会議は羽田次郎さんを推薦して参院選を戦いました。今後も、右傾化の傾向を強める政治の動向を注視し、平和・人権・環境や共生、民主主義の価値観を広げていく運動に取り組んでいきます。

20日夜の開票報告会で勝利を祝う万歳

あいさつする羽田次郎氏

杉尾秀哉・参議院議員が立憲民主党県連を代表してあいさつ

信州市民連合から松澤佳子・共同代表があいさつ

民族排外主義・ヘイトスピーチを煽る政治勢力にNOを!

参政党の政策はファシズムにつながる-外国人との共生社会をめざそう

「参議院選挙にあたり排外主義の煽動に反対するNGO緊急共同声明」に賛同してください

【特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)のホームページより抜粋】
 

日本社会に急速に外国人への不信感、敵視が広まり、先月の都議選でも選挙運動として排外主義が煽動され、「日本人ファースト」を掲げる政党が議席を獲得しました。来る7月20日に予定される参議院選挙でも、「違法外国人ゼロ」「外国人優遇策の見直し」が掲げられるなど、各党が排外主義政策を競い合っている状況に非常に危機感を持っています。

このまま放置すれば、参議院選挙で排外主義を掲げる政党が躍進し、外国人差別が強化され、共生社会が破壊され、戦争への地ならしが進んでしまいます。

外国籍の人々は、選挙権もなく、選挙を前に恐怖で身を縮めている状況です。

そこで、外国人の人権にかかわり、実情をよく知るNGOが声をあげ、外国人優遇論、外国人脅威論はデマであることを指摘し、排外主義に反対し、様々なルーツの誰もが人間としての尊厳を持って、共に生きることができる社会をつくる選挙にするよう、共に生きることができる社会をつくる選挙にするよう、共同声明を発出いたしました。

当団体も呼びかけ団体に名前を連ねています。

できる限り多くの団体が名前を連ねることが社会に訴える力になります。
ぜひ共同声明にご賛同くださいますよう、お願いします。

 団体賛同フォーム:https://forms.gle/SmBfg4cjQfh6xAJSA

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参議院選挙にあたり排外主義の煽動に反対するNGO緊急共同声明

   私たちは、外国人、難民、民族的マイノリティ等の人権問題に取り組むNGOです。

   日本社会に外国人、外国ルーツの人々を敵視する排外主義が急速に拡大しています。NHK等が先月に実施した調査では、「日本社会では外国人が必要以上に優遇されている」という質問に「強くそう思う」か「どちらかといえばそう思う」と答えた人は64.0%にものぼります[1]

   外国人、外国ルーツの人々へのヘイトスピーチ、ヘイトクライムが止まりません。例えば2023年夏以降、埼玉県南部に居住するクルド人へのヘイトデモ、街宣が毎月のように行われ、インターネット上は連日大量のヘイトスピーチであふれる深刻な状況となっています。

   6月の都議会選挙では、選挙運動として「日本人ファースト」等のヘイトスピーチが行われました。また、外国ルーツの候補者たちが「売国奴」などのヘイトスピーチによって攻撃されました。

   来る参議院選挙でも「違法外国人ゼロ」「外国人優遇策の見直し」が掲げられるなど、各党が排外主義煽動を競い合っている状況です。政府も「ルールを守らない外国人により国民の安全安心が脅かされている社会情勢」として「不法滞在者ゼロ」政策を打ち出しています。

   しかし、「外国人が優遇されている」というのは全く根拠のないデマです。日本には外国人に人権を保障する基本法すらなく、選挙権もなく、公務員になること、生活保護を受けること等も法的権利としては認められていません。医療、年金、国民健康保険、奨学金制度などで外国人が優遇されているという主張も事実ではありません。

   「違法外国人」との用語は、「違法」と「外国人」を直結させ、外国人が「違法」との偏見を煽るものです。「不法滞在者」との用語も、1975年の国連総会決議は、全公文書において「非正規」等と表現するよう要請しています[2]。難民など様々事情があって書類がない人たちをひとくくりで「違法」「不法」として「ゼロ」すなわち問答無用で排斥する政策は排外主義そのものです。

本来政府、国会などの公的機関は、人種差別撤廃条約にもとづき、ヘイトスピーチをはじめとする人種差別を禁止し終了させ、様々なルーツの人々が共生する政策を行う義務があります。社会に外国人、外国ルーツの人々への偏見が拡大している場合には、先頭に立って差別デマを打ち消し、闘うべきなのに、偏見を煽る側に立つことは到底許されません。法務省もヘイトスピーチ解消法に則り、選挙運動にかこつけて行われるヘイトスピーチは許されないとの通知を出しています[3]

   ヘイトスピーチ、とりわけ排外主義の煽動は、外国人・外国ルーツの人々を苦しめ、異なる国籍・民族間の対立を煽り、共生社会を破壊し、さらには戦争への地ならしとなる極めて危険なものです。

   私たちは、選挙にあたり、各政党・候補者に対し排外主義キャンペーンを止め、排外主義を批判すること、政府・自治体に対し選挙運動におけるヘイトスピーチが許されないことを徹底して広報することを強く求めます。また、有権者の方々には、外国人への偏見の煽動に乗せられることなく、国籍、民族に関わらず、誰もが人間としての尊厳が尊重され、差別されず、平和に生きる共生社会をつくるよう共に声をあげ、また、一票を投じられるよう訴えます。

[1] NHKウェブニュース「『外国人優遇』『こども家庭庁解体』広がる情報を検証すると…」(2025年6月28日)

[2] 「移住者と連帯する全国ネットワーク」HP「在留資格のない移民・難民を不法と呼ばず非正規や無登録と呼ぼう!」の頁参照。

[3] 法務省「事務連絡」(2019年3月12日)選挙運動,政治活動等として行われる不当な差別的言動への対応について

【呼びかけ団体】

特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)/「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」と「人種差別撤廃法」の制定を求める連絡会(外国人人権法連絡会)/外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協)/人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)/全国難民弁護団連絡会議(全難連)/一般社団法人 つくろい東京ファンド/一般社団法人 反貧困ネットワーク/フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)

【賛同団体一覧(五十音順)】 265団体(2025年7月8日時点)

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