東京朝鮮歌舞団の安理沙さんが朝鮮舞踊で「鎮魂の舞」
松代大本営追悼碑を守る会は地下壕工事の開始から80年の節目となる11月11日、朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑の前で約25人の会員や来賓が集まり「追悼の集い」を開きました。
集いでは、東京朝鮮歌舞団の安理沙さんが「鎮魂の舞」を捧げ、一発目の発破(ダイナマイト)が仕掛けられた午前11時11分に合わせ参加者が黙とうしました。
主催者あいさつで表秀孝会長は、国策として極秘で進められた松代大本営工事に強制連行・強制動員された朝鮮人労働者の過酷な労働と犠牲を振り返り、いまだ工事の全容、犠牲者の実態が明らかにされていない状況に「日本政府の実態解明に非協力的な態度を強く糾弾しなければならない」と指摘、「ここで起きたことを心に刻み、歴史を忘れることなく、平和を築く歩みを緩めることなく歩んでいく決意」を強調しました、松代大本営を起点にして平和への歩みをともに進めることを呼びかけました。
朝鮮総聯県本部の李明宏委員長は、「工事の真相が解明され、犠牲者の無念が晴れる日を訪れることを願う」と述べ、行事が重なり欠席となった民団県本部からは「松代大本営地下壕は戦争を知らない世代が戦争と向き合える遺跡であり、保存公開がさらに進むことを願う」とするメッセージが寄せられました。
集いの最後には参加者全員で犠牲者を弔うために献花しました。
守る会は、追悼碑建立30年、戦後80年の節目となる来年8月10日には、近現代史・軍事史を研究し平和教育登戸研究所資料館長を務める明治大学の山田朗教授を招き公開講座を計画しています。