21世紀のキーワード―平和・人権・環境

長野県平和・人権・環境労働組合会議

憲法改悪阻止の運動を各地から展開しよう!               ー労働運動の主体確立と市民運動の共闘強化をー

第42回全国地区労交流会山形集会に参加して

昨年、長野県で行われた全国地区労交流会が、今年は「憲法改悪阻止の運動を各地から展開しよう!—労働運動の主体確立と市民運動の共闘強化を―」をスローガンに、9月10日(土)~11日(日)、山形県天童市・天童ホテルで開かれました。昨年に続くコロナ禍での全国集会でしたが、今年は感染対策を十分とりながらほぼ例年通りの開催となりました。集会には、全国・県内から約80人の参加者が集まり、各地の運動の経験交流や、懇親会は各地から持ち寄った地酒をいただいて大変盛り上がり、学びと癒しの素晴らしい機会となりました。

記念講演は、飯島滋明さん(名古屋学院大学教授、憲法学・平和学)の「憲法の危機と闘いの展望」と題した講演でした。憲法なんて難しい講演だろうと想像していたら、冒頭の「学生には勉強ばかりでは続かない。労働運動も運動ばかりでは続かない。楽しみながらやらないと続かない。」というお話から始まった通り、難しいどころか大変興味深い内容でどんどん講義に引き込まれていきました。

途中、先生がおっしゃっていたように政治に声を上げること、関心を持つということをいかに広げていくか、中間層をいかに取り込むかという課題に対して、①わかりやすく易しい言葉を使う ②SNSを利用する ③若い人に関わってもらうなど、多くのヒントをいただきました。自分に置き換えて考えた時、ごもっとも!と納得しました。

また、スパイ防止法制定の危険性について、ウクライナ侵略と絡めて説明したり、憲法改悪の内容が今まさに大きな問題となっている旧統一教会の教義と同じ内容であるということなど、自分と関連付けて考えられるような興味深い内容でした。

今、政治に関心がないと言われている若い人についても、そうではなく、伝え方の問題とおっしゃっていて、私自身も子どもたちとの話の中で、どう自分と関連付けて伝えればいいのかを考え直してみました。ここには書ききれないほど、盛りだくさんの“目からウロコ”のあっという間の1時間となりました。

また会場の一角には、JAL闘争団の物資販売やシベリア抑留者・澤田精之助(1921-85)の絵巻物の展示がありました。

各地区労や団体からの報告者は以下の通りです。

1)憲法改悪阻止等の運動について  片山 隆司(高松地区労働組合連合会副議長)

2)組織の確立と市民運動等について 園部 公雄(山形県平和センター事務局長)

3)脱原発等の運動について     有田 純也(新潟県平和運動センター事務局長)

4)JAL解雇争議について     鈴木 圭子(JAL被解雇者労働組合)

翌日2日目の分科会と全体会は、以下の通りです。

1.護憲、反戦・反原発・平和運動のとりくみ:担当・三浦半島、長崎
2.地域労働・市民運動等のとりくみ       :担当・江戸川、松本、神戸
3.非正規・ユニオン・最賃等のとりくみ  :担当・市原、栃木、

全体会提起:「最低賃金引上げ闘争と23春闘について」伊藤彰信(労働運動研究討論集会実行委員会事務局長)

 

久しぶりの全国各地の仲間との交流に、これからの運動への刺激とヒントをたくさんいただきました。今後に活かしていきたいと思います。

実行委員会の皆様、有意義な時間を本当にありがとうございました。大変お疲れ様でした。

第42回全国地区労交流会始まりました。

渡部貴之山形県平和センター議長の主催者あいさつ

平和フォーラム・藤本共同代表の来賓あいさつ

運営委員会からの提起・池端章伸事務局長

記念講演・飯島滋明名古屋学院大学教授

夕食・懇親会での山形県団のみなさん

各地の地酒大集合

懇親会での長野県団

集会の総括をする田川地区平和センターの小泉さん

安倍元首相の「国葬」開催強行に抗議します

「アベ政治」の賛美は許さない。旧統一教会との関係も調査を

多くの国民が反対する安倍元首相の「国葬」が9月27日、東京・武道館で開催されました。国会周辺には1万5千人を超える市民が集まり、国葬反対の声をあげました。長野県内でも政府による弔意の強制に反対する集会や街頭宣伝が開かれ、岸田政権が閣議決定だけで強行した「国葬」への支持・理解は全く広がりませんでした。

「国葬」が終わったからと言って、すべてが解決したわけではありません。岸田政権が閣議決定だけで法的根拠もなく開催を決めた経緯の解明や、反社会的なカルト集団、旧統一教会と結びついていた安倍元首相の活動の調査、「国葬」にかかった国税の総額とその適否、思想・信条の自由を保障する憲法との兼ね合いなど、国会で徹底した議論が必要です。「国葬」開催でさまざまな問題を積み残した「アベ政治」が賛美されることのないように監視を強めましょう。

「国葬」当日、6団体と立憲・共産・社民の3政党代表が街頭宣伝

安倍元首相の「国葬」当日の9月27日、6団体共闘(戦争をさせない1000人委員会、九条の会、県護憲連合、県憲法会議、県労組会議、県労連)は、立憲民主党、日本共産党、社会民主党の代表とともに長野駅前で、「国葬」実施に抗議する街頭宣伝を行いました。約80人の市民が参加しました。

戦争をさせない1000人委員会・信州からは松澤佳子さんが「民主主義を破壊するな」とアピール。県憲法会議からは細尾俊彦さんが訴えました。立憲民主党からは杉尾秀哉・参議院議員が、日本共産党からは武田良介・前参議院議員が、社会民主党からは中川博司・県議会議員がアピールしました。

安倍元首相「国葬」当日に抗議の声をあげましょう!

6団体3野党が朝7時30分から長野駅前で街頭宣伝・スタンディング

プラカードや横断幕をもって集まりましょう!

安倍晋三元首相の銃撃事件で、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と自民党との深い関係性や、安倍元首相と旧統一教会との強いつながりが社会的に明らかになりました。安倍元首相は、選挙などでの旧統一教会の自民党候補への支援体制を差配する立場にありました。また、旧統一教会の教義で「家族・家庭」を絶対視し、介護や子育てを社会化する政策に反対し、選択的夫婦別姓制度も「家庭の崩壊につながる」と強く反対するなど、安倍元首相や自民党保守派の主張と重なる面が多くありました。

このような反社会的な集団と結びついていた安倍元首相を、岸田首相は「国葬」として強行し、国民に弔意を強制しようとしています。法的な根拠もなく、思想・信条の自由にも反する「国葬」の実施は許されません。

9月27日、国葬の当日、6団体共闘の枠組みで、3野党(立憲・共産・社民)と共同街頭宣伝を実施します。

国葬の開催強行に抗議する声をあげましょう。どなたでも参加できます。国葬反対の意思を表すプラカードや横断幕、のぼりなどを持って集まりましょう!

安倍国葬に反対する6団体・3野党 長野駅前街頭宣伝

◆主 催  6団体共闘(戦争をさせない1000人委員会、九条の会、県護憲連合、県憲法会議、県労組会議、県労連)

◆政 党  3政党(立憲、共産、社民)の代表が参加

◆日 時  9月27日(火) 朝7時30分

◆場 所  長野駅前 東急レイホテル前

9月4日にも長野駅前で100人が集まり国葬反対をアピール

旧統一教会問題は政治の責任で解決を

安倍元首相と旧統一教会の結びつきの解明を

入信して脱走した長野市の女性の体験が信濃毎日新聞に掲載

安倍元首相の国葬が9月27日に実施される予定ですが、国民の中止を求める声はますます大きくなっています。その理由の一つに、安倍元首相と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係が挙げられます。反社会的なカルト集団である旧統一教会と安倍元首相の関係は深いものがあり、その事実関係の解明が求められているにもかかわらず、岸田文雄首相は調査さえしようとしていません。

9月16日付の信濃毎日新聞に長野市内に住む女性が大学時代に旧統一教会に入信してしまい、洗脳されたという体験談が掲載されています。女性は「旧統一教会は政治が規制しなればならない」と訴えています。信濃毎日新聞の記事を紹介します。

長野市・長沼地区で災害とアスベスト対策を考えるシンポジウムを開催しました

台風19号災害で被災した長沼体育館で開催

長野県アスベスト対策センターは、シンポジウム「令和元年長野市台風19号災害におけるアスベスト対策」(共催:特定NPO法人東京労働安全衛生センター)を台風19号被災地・長野市営長沼体育館で9月3日(土)に開催しました。Zoomと会場をあわせて55人が参加しました。

災害復旧工事を終えた長沼体育館

シンポジウムの報告者

令和元年台風19号災害におけるアスベスト対策の教訓に学び、全国で頻発する災害時のアスベスト対策に活かすため、現地調査及びシンポジウムを開催しました。

長野県アスベスト対策センター代表の鵜飼照善のほか、長野市環境保全温暖化対策課・課長補佐(被災時)の桑原義敬氏、被災当時の令和2年度長沼地区住民自治協議会会長の西澤清文氏、NPO法人東京労働安全衛生センターの外山尚紀氏からそれぞれの取り組みや見えてきた課題について報告をいただきました。

来場者も参加して防塵マスクの装着体験

また体験ワークショップとして、中皮種・じん肺・アスベストセンターの永倉冬史氏から防塵マスクの装着方法やその特徴について解説いただき、来場者の方にも実際にN95マスクなどを体験していただきました。あわせて簡易顕微鏡でアスベストを見ていただく機会をもちました。

被災当時の行政担当者、被災地区の住民自治協議会長、アスベストの専門家が集う有意義なシンポジウムになりました。

今後もアスベストの危険性を多くの方に知っていただき、災害時におけるアスベスト被害を防ぐために活動をすすめていきます。

防じんマスク

【シンポジウム概要】

① 鵜飼照善(長野県アスベスト対策センター代表)
「令和元年長野市台風19号災害におけるアスベスト対策に学ぶ
~台風19号災害における長野県アスベスト対策センターの取り組み・
長野市との交渉経過~」

・長野市との交渉経過。被災直後の長野市への申し入れ(2019年12月23日)、要請書(2020年2月10日)について報告。

長野市との交渉の様子

・被災地のアスベスト対策の課題として、ボランティアセンターを経由しないで支援活動される方々の健康被害の状況を把握することの困難。地域社会の繋がりが強い長野では被災者家族との直接的な知人友人関係に基づいて支援活動に従事するケースが多く考えられる。
・支援活動後の健康管理のために、ボランティア活動の記録と保存のシステムを構築する。例えば「ボランティア台帳」のようなシステムを作り、申告制ではあるが支援活動の記録を市町村で保管することは可能か?

② 長野市環境部
「大規模災害発生時の石綿飛散防止の対策について(令和元年東日本台風災害)」
・発災当時の「吹付アスベスト」建築物の被災状況の確認、災害廃棄物仮置場等でのモニタリング調査、建設業及び解体工事事業者への注意喚起、ボランティアへの情報提供、被災者への情報提供、解体作業現場の立入調査などの取り組みについて報告。
・大規模災害の経験を踏まえた課題として、災害時の石綿飛散防止の手順書の作成、石綿調査に関する協定の締結、防塵マスク等の手配に関する情報の共有、国及び自治体間の連携制度の拡大などの「平常時における準備」が大切。

③ 西澤清文氏(令和2年度長沼地区住民自治協議会会長)
特別報告「災害廃棄物(災害ごみ)対応も、泥縄式はダメ!~赤沼公園実態報告~
・災害廃棄物(災害ごみ)受け入れ先とその経過・実態、大町・穂保・津野・赤沼の「勝手」仮置場について。※私有地の畑や公園などが勝手仮置場とされた。

西澤氏の報告から

・住民向けの「災害ゴミは9種類に分別を!」チラシなどから学ぶ。
・台風19号災害災害廃棄物(災害ごみ)の地元対応の教訓。

西澤氏の報告から

④ 外山尚紀氏(NPO法人東京労働安全衛生センター・労働安全衛生コンサルタント)
「災害時(後)のアスベスト対策の課題」
・阪神淡路大震災から現在までのアスベスト対策の進歩と課題についての報告。

・東日本大震災での厚生労働省の調査(2011年~2013年)では、被災地の石綿除去作業現場80件中、13件で石綿が飛散したことが確認されている。
・東日本大震災では、復興の過程で、対策のできた事例も多くあったが、吹付石綿を残したまま建物解体工事が行われ、石綿含有建材の不適切な取扱いも露呈した。
・熊本地震では、地震発生から一カ月後、行政の調査に専門家が同行し、対象となる建物情報を行政が収集して、基本的にレベル1を対象としたリスクの高いものから対策を実施。

・熊本地震での行政の立入検査

外山氏の報告から

 

【現地調査】

前日には、被災現地でヒアリング

シンポジウム前日の9月2日には、長沼地区を訪れ、長沼住自協の西澤さんに案内をいただきながら、千曲川堤防決壊箇所をはじめ、災害廃棄物の勝手置場・仮置場となった赤沼公園、公費・自費解体後の住家の再建状況を現地調査しました。

守田神社跡地で、浸水の高さを示す

堤防決壊箇所から

復興再建された赤沼公園

妙笑寺の水害水位標

被災現場の視察後は、長沼支所で、長野市環境部の職員、地元住自協の代表、災害ボランティアセンターを運営した市社会福祉協議会の代表らからヒアリングを実施、有意義な意見交換をすることができました。
長野市には、事前にお願いしたヒアリング項目に沿って、丁寧な回答をいただきました。

長沼支所・交流センターでヒアリング

SBC・信越放送の報道より

6団体が3野党とともに安倍「国葬」反対の街頭宣伝を計画

参加して抗議の意思を示そう! 9月4日(日)13時から長野駅前で

岸田政権は国民の強い反対の声を無視し、9月27日に安倍晋三元首相の「国葬」を開こうとしています。

私たちはこの国葬実施に強く反対します。その理由として、①国葬を開く法的な根拠がないこと、②安倍政治に対する国民の評価が分かれている現状で、政府が一方的に安倍政治を賛美し、国税を投入することは許されないこと、③本来個人の自由な意思に委ねられるはずの「弔意」や「追悼」が国によって強制されてしまうことなどです。

戦争をさせない1000人委員会、九条の会、県護憲連合、県憲法会議、県労組会議、県労連の6団体は、安倍国葬に反対する街頭宣伝を立憲民主党、日本共産党、社会民主党の3党とともに9月4日(日)13時から長野駅前で実施します。

誰でもが参加できる行動です。プラカードを持ちよって、安倍国葬に反対する意思を示しましょう。

「国葬反対」6団体・3野党 長野駅前共同街頭宣伝

◆主 催  6団体共闘(戦争をさせない1000人委員会、九条の会、県護憲連合、県憲法会議、県労組会議、県労連)

◆政 党  3政党(立憲、共産、社民)の代表が参加

◆日 時  9月4日(日) 13時

◆場 所  長野駅前 東急レイホテル前