5月3日に県護憲連合が街宣、信州護憲ネットが講座
日本国憲法が施行されて今年5月3日で75周年を迎えました。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基調とする日本国憲法は、戦後のこの国のかたちをつくり上げていくうえでの羅針盤となり、国家権力が人権や平和を否定する動きに対する歯止め役として大きな役割を果たしてきました。
ロシア軍が2月24日、突如隣国のウクライナに軍事侵攻して1カ月半が経過しました。ロシアは「特別軍事作戦」と主張し、侵略ではないと主張していますが、国連決議もなく主権国家を一方的に軍事侵攻する行為は、誰が見ても国際法違反です。また、ロシア軍は民間施設を爆撃し、多くの市民の犠牲者を生みだしています。この行為は人道に反する戦争犯罪であり、断じて認めることはできません。
日本国内では、ロシアのウクライナへの侵攻という事態を利用して、自民党や保守政治家から「核共有」政策や「敵基地攻撃能力」保有の検討、改憲による「緊急事態条項」の創設など、火事場泥棒的な動きが強まっています。
このように平和と憲法が危ない状況の下で5月3日、憲法記念日に長野市、松本市、伊那市などで講座・集会が開かれました。
長野駅前では右翼団体に場所を占拠される
長野県憲法擁護連合(県護憲連合)は5月3日午前、長野駅前で「ウクライナ戦争の即時停戦!9条改憲NO! 平和憲法を未来へ!」をアピールする街頭宣伝を行いました。駅前では右翼団体の自主憲法制定を訴える構成員たちにいつも私たちが街頭宣伝を行う場所を占拠され、少し離れた場所での私たちの宣伝活動に20人近くの右翼構成員が押しかけ、ヤジを飛ばし妨害しました。
護憲ネット講座では原富男さん(チェルノブイリ救援中部)が講演
ウクライナ戦争の被災者への支援活動を報告
5月3日午後には、信州護憲ネットの主催で「市民の憲法講座」が催され、オンライン併用で70人が参加。チェルノブイリ原発事故の被災者支援を続ける「チェルノブイリ救援・中部」の原富夫さん(南箕輪村在住)から、ウクライナ支援を続ける活動報告に耳を傾けました。原さんは、「ロシアの侵攻で30年以上続けてきた支援活動が破壊されてしまった」とし、「ロシアの蛮行は許されない。親戚・兄弟が自由に行き来してきたウクライナ、ロシア、ベラルーシの人々のつながりを引き裂いている」と強調、即時停戦を訴えました。