東日本大震災・原発事故から11年を経て「2022原発のない福島を!県民大集会」が3月12日に福島市で開かれ、ALPS(アルプス)処理水(汚染水)の海洋放出を許さないとアピールを採択しました。主催は、県民大集会実行委員会で、昨年に続いて規模を制限し、オンラインでも配信されました。会場110人、zoom72人、スタッフ40人の合わせて222人が参加しました。

ふるさとを返せ 津島原発訴訟原告団長・今野秀則さんと副団長・石井ひろみさん

開会前のビデオメッセージ上映では、ふるさとを返せ 津島原発訴訟原告団長・今野秀則さんと副団長・石井ひろみさんから、訴訟の現在の状況について報告がありました。新地町・漁師の小野春雄さんからは「自分たちの仕事場に汚染水を流していいと誰が言ったのか・・・」という切実な思いをお聞きし、また太平洋の放射性廃棄物の投棄について、海外の4人の皆さんから「地球は、海は、人間だけのものではない。自分では話すことができない生物を代表して反対します」などのメッセージがありました。

海外からのメッセージ マリンシャ・ジョーンズさん

角田政志実行委員長は、処理水海洋放出について「(国は)疑問や意見に丁寧に向き合い、議論を通して理解を進める努力をするべき」だと強調しました。また、ロシアのウクライナ侵攻と原発への攻撃を厳しく批判。「世界が原発のない社会に向かうことを強く望む」と訴えました。

角田政志実行委員長

そして、さようなら原発1000万人アクションの古今亭菊千代さん(落語家)が連帯あいさつしました。

連帯あいさつをする、さようなら原発1000万人アクションの古今亭菊千代さん(落語家)

 

「福島からの発信」と題した企画では、処理水の小委員会委員だった小山良太福島大学教授が参加者の質問に答えました。海洋放出の事業者となる東京電力がこの間、さまざまなトラブルや事故隠しをしたことに触れ「廃炉まで東電が一度もミスなく流せるか。情報をきちんと出すのか。そのリスクにさらされる」と述べました。

高校生平和大使の3人は「原発事故を二度と起こさないために正しい情報を伝えたい」と訴えました。

第24代高校生平和大使の皆さんからの質問に答える小山良太福島大学教授

 

日時:2022年3月12日(土)10:15〜11:30(10:00〜オープニング)
場所:「キョウワグループ・テルサホール」(福島テルサFTホール)
詳細:http://fukushima-kenmin.jp/

【プログラム】
1. 開会あいさつ
2. 実行委員長あいさつ
3. 連帯のあいさつ(さようなら原発1000万人アクション)
4. 福島からの発信
・「ALPS処理水の海洋放出」に関する情報の発信
・若者からの訴え(第24代高校生平和大使他)
5. アピール採択
6. 閉会あいさつ

【主催】
「2022 原発のない福島を!県民大集会」実行委員会
・県漁業協同組合連合会   ・県女性団体連絡協議会  ・県森林組合連合会
・県生活協同組合連合会   ・県農業協同組合中央会  ・ハイロアクション福島
・ふくしま復興共同センター ・フクシマ原発労働者相談センター
・脱原発県民会議      ・県平和フォーラム