県原水禁大会に会場・Zoomで約40人が参加

被爆77周年となる8月6日当日、早朝8時前から長野市の県労働会館に、会場参加とオンライン視聴含めて約40人が集まり、原水爆禁止長野県大会が開かれました。新型コロナの感染が急拡大するなかで、感染防止を徹底しての開催となりました。

宇佐美正信・県原水禁代表委員の主催者あいさつに続き、広島市で行われている平和記念式典をテレビで同時中継、原爆が投下された午前8時15分を期して全員で黙祷を捧げました。

その後、映画『にんげんをかえせ』を視聴しました。映画は1982年、アメリカ軍が撮影した原爆投下後の映像を買い取る「10フィート運動」で製作されました。広島、長崎の被爆直後の状況や被爆者の証言が収められています。女優の大竹しのぶさんがナレーションを務めています。

続いて、県原爆被害者の会から副会長の前座明司さん(松本市)が被爆二世としての体験や思いを語ってくれました。前座さんは「被爆者であった父は『今日の聞き手は明日の語り手』と何度も言っていた。被爆者が被爆体験、自らの思いを語れなくなる日が近付いている。今がとても大事な時期だ」と強調。

5歳の時、広島で被爆した今井和子さん(長野市)は、「(被爆した祖父は)どこでどのような亡くなり方をしたのか、遺品も遺体も何もない状態だった」と原爆投下の日の体験を語りました。

大会では「核兵器のない社会を目指して運動を続ける」などとする大会アピールを採択しました。

広島に原爆が投下された8時15分に黙とう

被爆二世として体験を語る前座明司さん(長野朝日放送のニュースから)

広島で5歳の時に被爆した今井和子さん

県大会で採択したアピール文

信濃毎日新聞(2020年8月7日)より